やはり、無線機は無線機メーカーの物を買うべき | 中年ブロガーとその生活

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運転免許に続き、ついにJN1WFSの局免が失効してしまった

ひょんなことから、各メーカーが取説をPDF化して掲載していることが分かった。

アマチュア無線機の場合、これがあるかないかで免許を受ける場合のハードルが格段に変わってしまう。
特にTSSに保証を受ける必要のあるような機種の場合、送信機のブロックダイアグラム(系統図)の添付は必須になるので、メーカーが起こしてるブロックダイアグラムがあるかないかで、回路図を追跡する手間が大幅に減る。
というより、ほとんどの無線家が、製品だけ見て、それを分解して回路図を描き起こすのは無理だ。

取説は、古い機種になればなるほど、取説の内容がコアになっていく。
例えば使用半導体の種別やら、出力、周波数調整の方法やら、が詳細に記載されていたりするので、回路が追えなくてもある程度の保守は出来る。

以下は、現行機を販売する主要3メーカーのマニュアル提供状況である。


八重洲無線
http://www.yaesu.com/jp/cgi-bin/amateur_index/manual/manual.cgi

アイコム
http://www.icom.co.jp/support/download/manual/

ケンウッド(トリオ)
http://manual2.jvckenwood.com/contents/search/keyword/1


各社とも1970年代中盤以降のメジャーな製品であれば、マニュアルをPDF化して無償公開している。八重洲は、名機FT-101シリーズの無番からZまでの全バージョンが揃っている。
八重洲は一時期、スタンダードと合併したので、旧日本マランツの製品の掲載もある。

アイコムもかなり古い製品をフォローしている。驚いたのは、FDAM-3が見つかったことだ。(但し、FDAM-2以前は見つからない)
同社は現在は、保守の体制であまり評判が良くないが、こうしてマニュアルを見てみると当時の機種はケアフルだったことがよく分かる。
ちなみに、当時のマニュアルには、詳細な回路図まで添付されている。

ケンウッド、結構ムラがあり、トリオ時代の大型のHF機は古い物があるが、TS-600であったり、ポータブル機は掲載されていない。しかし、TS-660以降についてはそこそこ入手可能で、ケンウッドブランドになってからは全て揃っていそう。

使い勝手としては、一覧になっている八重洲が最も便利だが、アイコム、ケンウッドとも型式による検索が可能になっている。

八重洲が偉いと思うのは、ここに掲載が無くてもメーカーとして問い合わせに応じる姿勢であることと、紙媒体で保存されている資料であれば、コピーを実費で分けてくれる点である。
他のメーカーは、以前、マニュアルの提供を依頼してみたが、「保管してない」という寂しい回答だった。

昔は、多くの家電メーカーでもアマチュア無線機を作っていたが、上記3つ専業メーカー以外は、既に撤退してからが長く、資料自体が残っていないようだ。
パナソニックなどは、過去に出した法人向けの特小トランシーバのマニュアル2点がかろうじて掲載されているくらいで、BCLラジオや、市民ラジオ、アマチュア無線機はどは無視の姿勢である。

やはり、無線機は中古であっても、いや中古だからこそ専業メーカーのものを買うべきだろう。