クリムゾン・ピーク | 毎日がメメント・モリ

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ホラー映画メインですが、ほとんどの映画は美味しく拝見いたしております。
イラスト禁無断転載。

 

本当は映画館で観たかったのに上映は1日一回だし期間は一週間だし、あれっ?と思った時はもう終わってた、ないわ〜汗

 

ギレルモ・デル・トロだし、何だか凄く私好みそうだし、最初はゴシック・ホラーだと思ってたんですけども、これはどちらかと言うとゴシック・ロマンスね、と思ったら、デル・トロ監督自身もそうおっしゃってたみたい。幽霊は出て来ますが、それがメインじゃない、と、言うか幽霊が出る事自体が問題なストーリーでは無い訳です。ゴシック・ロマンス映画は珍しい。

 

と、言うわけで、そんなに怖くは無いです。不気味だけどね、まあ、そこはゴシックですから。幽霊もぼわ〜〜んと出て来るから怖そうではありますが

 

 

 

しかし、よく見ると赤くてテラテラしててそんなに怖くはありません。

 

ストーリーの主軸は主人公イーディスと、どことなく胡散臭い優男トーマスのロマンスの方で、それにトーマスの姉のルシールが絡んで来ると言う感じです。どっちかと言うと「人間怖い」と言うお話です。

 

 

トーマスは、自ら開発した掘削機のための資金を集めていますがなかなかどこも取り合ってくれません。資産家のイーディスの父親も取り合わなかった一人で、しかもトーマスがイーディスに近づいて来るのを余り良ろしく思っていない。しかし、イーディスはスマートなトーマスに惹かれて行きます。

 

 

その矢先、父親は何者かに殺されてしまいます。事故死と判断され結局、イーディスはトーマスと結婚、彼の住む屋敷を訪れます。

 

 

が、その地名を聞いてイーディスは驚くんですね、彼女が10歳の時に亡くなった母親の幽霊が出て来て、彼女に「クリムゾン・ピークに気をつけなさい」と忠告するんですね、トーマスの住む所がその「クリムゾン・ピーク」だったのです。

 

 

しかし、どうせ忠告するんだったら、もっと詳しく教えてくれたら良いのにねー。(元も子もない)

 

いやでもここでデル・トロの本領発揮と言いますか、この屋敷が素晴らしい。全てセットだそうですが、これだけでも見る価値はありそうです。衣装も素晴らしいです。

 

 

素晴らしいんですが、これが凄まじいボロ屋敷で、エントランスホールの天井には穴が空いてる、雪や落ち葉ならまだ良いですが、雨はきっついわあ。しかも屋敷中が軋んで気味の悪い音を立てます。雰囲気は申し分ないですが、実際こんな所に住んでたら絶対うつ病になる。

 

 

そして、うつ病にはなりませんでしたが、イーディスは徐々に健康を害して行きます。まあ、こんな所じゃ無理もないわ……じゃなくて、その裏にはこの姉弟の恐ろしい正体が隠されていたのです。

 

この「クリムゾン・ピーク」と言う名は、その一帯が赤土でできているためなんですが、それにしても赤過ぎや、これは。

 

 

ここから一気にネタバレ行きますが、実は、このトーマスとルシールの姉弟は近親相姦の間柄で、幼少の頃、上の写真にもあるバスタブで母親を殺害(うへえ)、弟の開発した掘削機のために孤独な資産家の女性を誘惑→結婚→殺害を繰り返して来たのでした。イーディスの父親を殺したのは姉のルシールで、イーディスが健康を害したのももちろん彼女を殺すためにお茶に少しづつ毒を盛っていたのでした。

 

 

しかし、ここで大誤算が起きる。トーマスが本気でイーディスを愛してしまったのです。

 

今までに殺された女性たちの幽霊や、イーディスの父親の死を不審に思った幼馴染の医者アランの雇った探偵に助けられながらイーディスは真相に迫ります。

 

 

幼馴染の医者アランも助けにかけつけますが、トーマスに刺されてしまう、しかし、トーマスは医者である彼を助けるため一芝居打つのです、出来るだけダメージの少ない箇所にするように、アラン自身にどこを刺すか選ばせたのでした。トーマスも姉のルシールと愛するイーディスの間に入って辛い所です。

 

しかし、結局トーマスは嫉妬に狂ったルシールに殺されてしまいます。

 

 

こりゃ、痛そうです滝汗

 

まあ、文句つけるとしたら、ここからルシールとイーディスの女一騎打ちになるんですが、イーディスはルシールに踊り場から突き落とされて足を骨折してるはずなのにガンガン走って逃げる、ちょっと「んんん?」と思ってしまいますし、最後にはトーマスの幽霊に気を取られたルシールをイーディスがスコップで撲殺するんですが、エーーーここまでやって撲殺かいあせるスコップで!!てな気分に、ちょっとなってしまいます。

 

 

この辺、もうちょっと気を使って欲しかった。

 

それから、殺された女性が飼ってた犬が出て来るんです。この極寒(そうな)地で、捨てられたのに恐らく残飯を漁ってたくましく生きてたパピヨンですよ、これが場違いなくらい明るくて元気な犬で、イーディスが飼う事になるんですが

 

 

せっかくなんでもうちょっとこの犬を活かしたシーンがあっても良かったんじゃー?と思うのと、途中で正体現したルシールに捕まって、その後どうなったのかわからないんです。

 

ここは是非、最後アランに抱きかかえられて屋敷から出るイーディスが抱いてて欲しかったナーーーーーーと、お犬様好きは思うわけです。

 

しかし、この絵面だけでも見る価値は十二分にあり!な一本。

 

主演のミア・ワシコウスカは「アリス・イン・ワンダーランド」でも大活躍ですが、何故か笑顔よりも眉間にシワ寄せた表情の方が印象的な女優さんです。

 

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ギレルモ・デル・トロ監督作品 

 

イーディス・カッシング:ミア・ワシコウスカ

ルシール・シャープ:ジェシカ・チャスティン

トーマス・シャープ:トム・ヒドルストン

アラン・マクマイケル:チャーリー・ハナム

カーター・カッシング:ジム・ビーヴァー

 

†††2016年 アメリカ、カナダ

 

 

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