傘がない。
昔、そういう井上陽水の名曲があったが、
傘は肝心なときに無い。
春の雨は、晴れていたと思ったら
突然やってくる。
ヤバイと急いで買ったら、
何のことは無い、着いたら止んでしまう。
しかし、濡れるのは困る。
だから、傘を買うときは
コンビ二の一番安い傘にする。
そのうち、会社に、家に、
コンビニの透明傘が山となる。
なのに、外を歩いていると雨が降り、
傘がない…。
雨の慕情。
昔、そういう八代亜樹の名曲があったが、
雨、雨、降れ、降れ、もっと降れ
とはなかなか思えない。
だが、雨の街は華やかです。
安い透明の傘がやたら多くなったけど、
たくさんの美しい傘が
雨の中に花と咲き、雨中の主役となる。
雨に濡れた地面は光に明るく輝きだす。
傘のない雨の日は最悪だけど、
傘の花の咲いた雨の日は、
なんだか美人に会えたようなワクワクです。
最後まで雨が降っているときは
無事傘は持ち帰れるんだが、
雨が止んでしまったら、
たたんで持つ傘なんてのは
本当にじゃまなもんで、
どこかで気がついたときは、
もう手に持っていない。
どこに忘れたのか。
コーヒースタンドか、飲み屋か、電車か、
はたまた歩きながら落としたか…笑
ましてや、酒が入った後の傘は
相当の確率で紛失です。
オイラの、たくさんのたくさんの
傘はいずこへ。
無くしてもそう痛手にならない
安いビニール傘が出来て、
本当によかったなあ。