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朝、出かけるときバイクにまたがったら、タンクにさくらの花びらがついていた。
どこからか風に舞ってきたのか、あるいは昨日、さくらの近くを通った時に付いてきたのか…。
たった、一片の小さな花びらが、さくらの花の散りぎわを告げているかのようだった。
 
さくらの花が咲き乱れる時間は実に短い。
満開のさくらの美しさに見とれていると、知らぬ間に、一枚、また一枚と
風に散り去っていって、気がつけばさくらの花びらは並木道に
美しい雪花として散り積もる。
咲いて散るまでのその時は、
まるで人生のようであり、
気がつけばずいぶん遠くまで来て、
華やかなる時を夢であったかごとく
思い起こすようだ。
咲いて美しく、散ってなをも美しいさくら。
 
地面に散り積もった雪花は、
咲き誇った花のあわれが、悲しげなその散り模様を美しく形つくり、
そしてその切なさに心奪われる。
やがていつしか風に舞ってその姿も消えてゆき、
今年もその短い主役を終えて、
また来年の花舞台まで
隠れ去ることとなるのである。
さあ、今年の桜ともさらばじゃ。
 
そういや、さくらと言えば寅次郎。
寅さんが映画の冒頭に語っております。
 
桜が咲いております。懐かしい葛飾の桜が今年も咲いております・・・・・・。思い起こせば二十年前、つまらねぇことで親爺と大喧嘩、頭を血の出るほどブン殴られて、そのまんまプイッと家をおん出て、もう一生帰らねえ覚悟でおりましたものの、花の咲く頃になると、きまって思い出すのは故郷のこと。・・・・・ガキの時分、鼻たれ仲間を相手に暴れまわった水元公園や、江戸川の土手や、帝釈様の境内のことでございました。風の便りに両親(ふたおや)も、秀才の兄貴も死んじまって、今はたった一人の妹だけが生きていることは知っておりましたが、どうしても帰る気になれず、今日の今日まで、こうしてご無沙汰に打ち過ぎてしまいましたが、今こうして江戸川の土手の上に立って、生まれ故郷を眺めておりますと、何やらこの胸の奥がポッポッと火照ってくるような気がいたします。そうです、私の故郷と申しますのは、東京葛飾の柴又でございます。
 
 

 
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