Q(質問)
 20歳、女性です。3週間ほど前から、舌の裏側の左半分が徐々に脹れだし、今では、ものを飲み込むことや発音することに支障をきたすようになっております。
どうしたものか思案していますので、アドバイスを御願いします。


A.
 はい。お話からだけで断定は出来ませんが、恐らく「ガマ腫」という名前の「嚢胞」ではないかと推定できます。

この「嚢胞」というのは袋の意味で、口腔領域にはさまざまな種類の嚢胞が発生します。

その中でも特に、舌の裏側にある「舌下腺」と呼ばれる唾液をつくるところに、この「ガマ腫」は発症します。

舌下腺で造られた唾液が口腔内に出る「出口」が、細菌感染など何らかの理由により塞がってしまい、唾液が組織内にどんどんと溜まってしまったものを「ガマ腫」と呼びます。

ちょうど、ガマガエルの喉頭嚢に似ていることから、この病名がつけられているようです。


★「ガマ腫」の特徴

・内容物が唾液なので、中が透けて見えるようである(唾液がたまった圧力で、表面の粘膜が薄くなり、中が見える)

・中が液体なので、波動があります(押すと波打つ)

・圧痛はない。

・左右どちらか片側で腫脹を生じ、舌を押し上げます。(正中の場合は、他の種類の嚢胞の可能性が高い。類皮嚢胞など)

・大きくなると、顎の下までに及ぶものもあります。

・若い人に好発し、女性が男性の2倍である。

・診断にはMRIが有効である。



★〈ガマ腫の治療〉

外科的な手術により、嚢胞の「全摘出」もしくは「開窓術」が行われます。
再発を繰り返す場合には、舌下腺を含めた摘出が行われます。


なお手術が必要な場合には、提携先の病院を紹介させていただきます。
お心当たりの方、どうぞご相談ください。


イシズミ歯科医院

JR山科駅近くですから、京都市内、大津市、宇治市、亀岡市、長岡京市などからの通院が便利です。


http://www.ishizumishika.jp/






ガマ腫
(この中に唾液がたまり、徐々に大きくなっていく)