東津軽郡今別町
車は外ヶ浜町を過ぎ、同じ東津軽郡の今別町に入りました。
早速、岩屋観音がありました。
階段を下りていくと、洞窟まではいかない窪み(岩屋)があり、観音様が祀られていました。
昔の人が海の安全を祈願し建立したのでしょう。
しばらく車を走らせると国道脇に「だるま滝」がありました。
だるまに見立てた大きな岩の上を細い滝が流れています。
「赤根沢の赤岩」です。
赤い岩肌自体はたまにみかけますが、ポツンと1個だけ点在するのは珍しい。
説明によると、もっと奥にあったものを昭和時代に人の手でここに移動させたとのこと。
このあたりは赤岩の産地で、昔は神社などの塗料用の顔料として使われたそうです。
高野崎にやって来ました。
灯台があり、その先まで行けます。
灯台の先の階段を下りていきます。
赤い橋が2つ。
近くで見ると金属製の橋ですが、和風の丸みを帯びた赤い橋にしたことで、写真映えします。
先端は岩礁で潮だまりがあちこちにあり、歩きにくかったです。
ふたたび車で海岸線を西進し、グーグルマップにあった「袰月(ほろづき)魚籠観音」に立ち寄りました。
国道から脇道を山の方に入り、5分くらいで到着です。
説明板が無かったのですが、ブログで解説を書かれている方のブログがありました。
海上安全・大漁祈願・安産祈願に加え、女性観音であることから、女性の諸々の悩みを取り除いてくれるそうです。
高台にあるので眺めは良かったです。
奥に竜飛岬が見えます。
車を走らせると、国道脇に石碑があったので降車して見てみました。
袰月会館という地域の集会所の前に建っています。
高木恭造という方言詩人の石碑だそうです。
歴史上の人物かと思いきや「渋谷ジャンジャンで詩を朗読」という違和感のある一文を発見。
昭和62年没とのことで、割と最近の方です。
この地域の悲哀を綴った詩で、要約すると、
「この村に一度でも陽があたったことがあるか。みんな貧乏くさくて生臭い体で、若者はよそへ逃げジジババばかりがうじゃうじゃ。夜になれば沖で亡者が泣いている。」
というとても暗い内容の詩でした。
いたたまれずすぐに退散。
車で少し進むと袰月海雲洞釈迦堂がありました。
横には滝が流れていました。
地域の皆さんの手で綺麗に保たれています。
鋳釜崎展望台に来ました。
先端に展望台が。
先ほどよりも竜飛岬に近づいてきているのがわかります。
側面が不自然に真っ平。
これは天然の洞門に船などを通しやすいよう人工的に削ったのでしょうか?
更に車を走らせ、少し山の方に入ると「青函トンネル入口広場」というスポットがあります。
神社がありました。
青函トンネルに入る前にもうひとつ前段のトンネルがあり、このトンネルはその出口です。
そのトンネルを出ると200mほどの青空地帯があり、この広場や展望デッキはその地帯にあります。
展望デッキから眺めた青函トンネルの入り口です。
ここから本物の青函トンネルです。
この場所を通過する予定時刻表が貼ってあり、運が良ければ新幹線が見れますが、この日は通り過ぎた後でした。
東津軽郡外ヶ浜町
車は今別町を過ぎ、外ヶ浜町に入りました。
「先ほど外ヶ浜町を過ぎて今別町に入ったのにまた外ヶ浜町?」とお思いになるかもしれませんが、区割りがイレギュラーなのです。
赤線で囲まれた地域が外ヶ浜町で、完全な飛び地が2つ。
今別町はその2つに挟まれた位置にあります。
小さな市町村の行政区割りで小さな飛び地は見たことがありますが、ここまで分断されたのは珍しいです。
ふつうこういう場所は平成の大合併の際に一つの自治体に合併しているケースが多いですが、ここは同じ東津軽群なのに不自然な形態を維持しているのは、その時にうまく話がまとまらなかったのだと推測されます。
実際に外ヶ浜町は2005年に誕生した自治体で、それまでは竜飛崎側(左側)が三厩(みんまや)村、東側の北部が平館村、南部が蟹田町という自治体でした。
観光資源や産業などを多く持ち経済的に潤っている自治体の方が、そうでない方との合併を拒むケースが多いですが、そう考えると今別町が嫌がったのかな?新幹線利権とか?
義経海浜公園に来ました。
ここには源義経の伝説があります。
義経がこの上に登って嵐がやむよう祈ったという厩石(まやいし)。
少し上ると義経寺(ぎけいじ)があります。
仁王像が新しく、これは平成に造られたものらしいです。
「松前街道終点之碑」です。
大正時代くらいまでここから先はほとんど何もない場所だったので、街道は終わりという事なのでしょう。
さらに車で走ると「義経海浜公園」があります。
沖には甲岩(かぶといわ)があります。
公園内には「外ヶ浜町総合交流促進センター かぶと」があります。
公園、施設とも私以外の訪問者は無く閑散としていました。
ここでは「若生おにぎり」という昆布で巻いたおにぎりを食べたいと思っていたのですが、この日は用意がありませんでした。
シーズンオフだから仕方ない。