万座毛で沖縄本島西岸の観光は終了し、次に東岸のうるま市にある海中道路へ向かいます。

 

 

地図上では長い橋に見えますが、実際は2箇所の橋があるだけで全長約5kmのほとんどが細長い陸続きです。

天橋立のように 天然のものではなく人工だと思われます。

橋が2箇所あるのはおそらく船が通れるようにしているのだと思います。

 
 
海中道路には途中に駐車場や海の駅のような飲食や買い物ができる施設もあります。
駐車場からの眺めはこんな感じです。

 
 
海上道路を渡り終えるとそこは平安座島という島ですが、目的地はその先にある宮城島という島です。
この二島は短い橋で繋がっていますが、ほぼ一つの島です。最初地図で見たときに島の名称が二つ記載されていて意味が分かりませんでしたが、よく見ると二つに分かれていました。
宮城島までは一本道なので迷うことなく来れました。
この島に来たのは「ぬちまーす観光製塩ファクトリー」 にある「果報(かふう)バンタ」 という絶景スポットが目的です。
 
製塩工場の敷地内に製塩工程を見学できて塩製品、土産物の売店やカフェを併設した施設があります。
敷地内の絶景展望スポット「果報(かふう)バンタ」を無料開放しており、観光ついでに買い物や飲食をしてもらうというビジネスモデルのようで、観光バスで団体客が来ていました。
 
立看板で初めて知ったのですが「地球の歩き方」にも「世界に誇れる絶景ベスト1」として紹介されているそうです。
「ベスト1」というのは日本国内で1位という意味なのでしょうか?
正直、そこまでは思いませんでしたが、絶景であることは間違いないです。
先ほど訪れた残波岬、万座毛などは崖が岩肌でしたが、ここは緑に覆われており、コバルトブルーの海の色とのコントラストが美しかったです。
 
 
 
風が吹き抜ける場所が「龍神風道」というパワースポットとされていました。
 
 
 
 
ちなみに私が知る限りで、この種の絶景スポットのベスト1は、壮大なスケール感と迫力で考えると、昨年訪れた隠岐の「魔天崖」ではないかと思います。
 
 
入場も駐車料も無料では申し訳ないのでカフェで飲食をしたいと思うのですが、先を急いでいるので塩ソフトクリーム(550円) だけいただきました。支払いには地域クーポンが使えました 。
このソフトクリームは塩を入れることにより甘みがさっぱりしていて味全体が引き締まり、今までいろんな観光地で食べたソフトクリームの中で一番美味しく、今年食べたものの中で一番美味しかったです。
表現するのが難しいのですが、塩はそれ単体だと「舌が痛む炭酸」「舌が痛む香辛料」などと同様に「塩辛い」というマイナス味覚効果を与える調味料です。
しかしこれが甘みや乳脂肪という絶対的プラス味覚と交わることによって、今まで感じたことのない絶妙のマリアージュを体験できます。
最近何を食べてもめちゃくちゃ美味しいと思うことがなくなってきて、味覚が鈍っているのか、舌が肥えてしまったのかと心配になっていたのですが、こういう感覚は久しぶりでした。
海を見ながら食べるのも最高でした。

 

 

宮城島の先にはまだ伊計島という島もあるのですが、めぼしい観光地はなさそうなので宮城島から平安座島に戻り、そこから浜比嘉大橋を渡って浜比嘉島に向かいます。

 
浜比嘉島はわずかに人が住む静かな島です。
沖縄風の平屋木造古民家が点在しており、最初は廃墟だと思ったのですが、近くで見ると今でも居住に使われており、昔ながらの暮らしが守られているのだと思いました。
 
島に渡って車をしばらく走らせるとコンクリート桟橋で繋がった小さな島が見えてきました。
これは「アマミチューの墓」という名称の、小島に造った昔の人のお墓だそうです。
小島までは桟橋で渡れますが、渡るとすぐに道路が海中に埋もれていて島の奥までは行けません。
 
 
 

沖縄の海の近くの岩はサンゴが風化した石灰岩が多く、穴だらけです。

 

岩がもろく風化して削られやすいので、海水面に近い部分より下の岩が削られてキノコのように頭でっかちの形になった岩が「アマミチューの墓」に限らずあちこちにあります。

 
 

次に島の南端にある「シルミチュー」に向かいました。

手前のシルミチュー公園に車を停め少し歩くと鳥居と石段が見え、その石段を登りきったところに鳥居と「シルミチュー」があります。

 

 

これは沖縄風の神社です。普通の神社のような本殿はなく、穴の中に何かが祀られています。薄暗さも相まってパワースポット の感じがあります。

 

沖縄の神社は本土の神社と違い本殿がないものばかりでした。

木造で本殿を造っても高温多湿と潮風で劣化が早いから仕方ありません。

自然そのものを御神体としており、信仰とは本来こういうものだと思いました。

 

 

シルミチュー近くの浜茶屋の敷地内の高台にある絶景スポットを有料で見れるという看板があったのですが、あいにくシーズンオフで浜茶屋が無人でした。

断念して次に向かいます。

 

 

最後は薮地島です。

元来た道を引き返し、海中道路も渡って一度本島に戻ります。

薮地島に渡る手前に展望台があるので登ってみました。

駐車場はなく、こじんまりとした展望台です。

 

展望台から薮地大橋を望む。

 

 

海の方に降りて行くこともできるので、降りて突き当りまで進むと綺麗な入江があり、釣り人がいました。

 

ふたたび車に乗り込み、薮地島に向かいます。

島への「薮地大橋」には両側にシーサーがいます。

 

 

行ってみてわかったのですが、薮地島は渡るとすぐに無舗装道路になる無人島で、なぜわざわざ橋をかけたのかがよくわかりませんでした。

後で調べたところ、島に6,000年から7,000年前と思われる沖縄県最古の土器が発見された遺跡があり、300年前までは人が住んでいたそうで、ここが沖縄人発祥の地という説があり、先祖誕生の地という事で地元の人に大事にされているようです。

また、ハブが多い島だと後で知って怖くなりました。

 

 

島は無人ながらも、海水浴ができるような小さめのビーチ、太陽光発電パネル、農地などがあり、橋を渡ってくる人はこれらが目的なのかもしれません。

 

発電がはかどりそうな太陽光パネル。ほぼ真上向きは珍しい?

 

 

島の先端にある「ジャネー洞」と呼ばれる洞穴がありました。ここが大昔の居住跡です。

 

 

 

何かが祀られており、洞窟はさらに奥まで続いていましたが、天然の洞窟で照明もないため行くのを断念しました。

後で調べたところ、これは天然の鍾乳洞でなおかつ付近一帯が遺跡のようでした。

 

 

これで本日訪問予定していた観光地は全て巡り終えました。

朝食後はソフトクリームしか食べていないため空腹感があり、途中で何か食べて帰りたいと思うのですが、レンタカーの返却時間も迫っているためゆっくりはしていられません。

帰路の途中で入りたい店も見つけたのですが、断念して先を急ぎます。

信号待ちで見かけた、地元民しか行かないようなこの店に入ってみたかった・・・。

 

 

 

帰りの道中にあり、事前にチェックしておいた「キングタコス」という有名なお店に寄りました。

通称「キンタコ」はタコライス発祥の店でチェーン展開していますが、レストランかと思いきや予想に反してテイクアウト専門店でした。

現金専用の自動券売機で食券購入し、カウンターで渡すと交換に番号札をくれて、出来上がると呼んでくれる方式です。

人気店だけあって次から次へと地元客、観光客が車でやってきます。

 

シンプルな2個入りタコス500円を購入し、外のイートスペースでいただきましたが、レストランより時間が節約できて良かったです。

タコスは人生初かもしれません。刻んだレタスがたくさん入っていて、サルサソースをかけて食べます。

美味しいですが、パリパリの皮が薄く満腹感はありません。

これで腹を満たすには10個くらい必要で、食事としてはコスパが悪く感じました。

後で調べたら本店には店内に席がありますが、そこもカウンターで注文して自分で持って行って座るセルフサービス式のファストフード店のようです。

 

 

夕刻になると 帰宅ラッシュに重なる ため道路が込み始めます。

カーナビの右端に到着予定時刻が表示されますが、結構ギリギリです。

それでも何とか間に合いそうだったので、那覇に着く直前にある浦添市のブエノチキンにも立ち寄りました。

「秘密のケンミンショー」でも紹介された有名なお店で、元々人気店だったものがテレビで紹介されたことでさらに混雑していると以前何かの口コミで知っていたため、混雑していればスルーしようと思ったのですが、すぐ買うことができました。

価格は丸鶏2000円、半身1000円です。

丸鶏はガストのテイクアウトなどで何度か食べたことがあるので、大体のボリュームは分かります。

一人で食べきることもできるのですが、丸鶏を食べてしまうと他のものが食べられなくなるため、半身にしました。

支払いは自動精算機ですが、沖縄らしく現金払いにしか対応していない機械です。

 

キングタコスもブエノチキンも、最近旧店舗から新店舗に場所ごと変わったようです。

両店とも旧店舗が新店舗の近所で廃店舗状態で残っているのを見たのですが、いずれも駐車がしやすい便利な立地に移転されていました。

ネット、SNSの時代になると儲かる店は情報が広まってどんどん儲かり発展、増加していきますね。

 

 

 返却期限10分前の18時20分にレンタカー事務所に戻り、ガソリンを入れて精算したところ、156キロ走行でガソリン代は9.1 L で1427円でした。クレジットカードで支払いました。

 

帰りにオリオンビールを翌日以降の分も含め3本買ってホテルに戻りました。

ブエノチキンを開けてみるとチキン以外に大量のにんにくが入っており、結構ボリュームがあります。

半身にしておいて正解です。

 
 

チキンは骨を取ったうえで切り分けられているので、そのまま食べられます。

味が濃くて白米が欲しくなりましたが、無いのでビールで流し込みます。

ビールは3本買った中からシークワーサー果汁が入ったプレミアムビールにしました。ビールの味には疎いので味の違いはよく分からず果汁も感じませんでした。

酒はあまり強くないので、6%ビールだとよくアルコールが回って酔います。

いつものごとく睡魔に襲われて、テレビを見ているうちにいつのまにか寝落ちしていました。