2026年正月からコンサート映像が3本の映画に分けて上映されていた。1本見たらもう1本となり結果として3本とも見たけど、子守唄がわりになってうたた寝していたので聞き逃した曲も多い。
<ポスターの一部>
(1)私が初めて聴いたころ
中島みゆきの生歌を初めて聞いたのは新宿厚生年金会館のコンサートで初っ端に歌った「夏土産」だった。すごく後ろの方の席だったので、声しか分からなかった。
その前だった後だったか、病気で入院していたらラジオからなんと「りばいばる」が流れてきたのに参ったことがある。
「酒に氷を入れて呑むのが好き~♪」
海の底まで沈み込んでしまいそうな、どっぷり暗い曲だ。あの夜のことは今でもよく覚えている。どうーしようもなく苦しい日が1週間ほど続いていて、消灯後に病棟のベットに座ったまま夜景をボンヤリ見ている時だった。
(2)昔の曲を久々に聴いて
「ファイト!」この歌はアルバム「予感」のラストに収められていた名曲。アルバムよりも抑揚のある歌声に聞こえた。最初は消え入りそうな声音で始まり、徐々に力強い歌声が響いてくる。そしてこの曲はなによりも歌詞が痺れる。世の中に理不尽なこと、不条理なことは多い。改めて歌詞を読み返すと、魂が震えるような感情を覚える。なにより映画が大画面なのでグッと迫ってきて、涙がボロボロこぼれ落ちる。
「女の子の手紙の文字は
とがりながらふるえている
ガキのくせにと頬を打たれ
少年たちの眼が年をとる」
「光っているのは傷ついて
はがれかけた鱗が揺れるから
いっそ水の流れに身を任せ
流れ落ちてしまえば楽なのにね」
「野ウサギのように」歌詞はあんまり意識していなくて、ただ曲調が好きだった。でも、コンサート映像を見ていると、あまりにキャンキャンした少女っぽい歌い方をしている。思い直して聞いてみるとそういう歌だったのかと今頃になって知る。
「時代」やっぱり凄い。壮大な世界観と言うべきか、これが20才前後の人に編み出せる歌詞なのか。誰にだって遠い目になって過去を振り返ってしまう時間があるんだよな。
他に「店の名はライフ」が流れていた。
<ポスターの一部(その2)>
(3)ここ30年の曲
もう30年くらい聞いていない。それ以降の曲はと言えば、ドラマの主題歌になった曲、あるいはNHK「プロジェクトX」のテーマ曲くらいしか知らない。なので、曲を聴いていると、そのドラマの印象的なシーンを思い出すことになるのだ。あと、あまり騒々しい曲は好きじゃないので、映画を見た後で雪山を歩いていると、なんだか「ヘッドライト・テールライト」ばかりが口をついて出てくるようになった。
かつては「思い出してごらん五才の頃を~♪」など滑らかな日本語で歌われていたのに、いつの頃からか英語の歌詞が目立つようになり、しかも大音量で歌うようになったんだな。
「Remember 生まれたこと
Remember 出逢ったこと
Remember 一緒に生きてたこと
そして覚えていること」
過去のいろんなシーンを想い起こさせてくれる歌詞なので「誕生」は好き。ただ、個人的には英語が耳に入ることで沁みてくるのがワンテンポ遅れてしまう。「娘」ならしっくりくる言葉でも「LADY」だとなんとなくダメなのと同じ。
「その船を漕いでゆけ
おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に
おまえのオールを任せるな」
「宙船」はコロナ禍に初めて知った曲だった。弱気になった時でも自分の主体性を貫かなきゃダメなんだと認識させてくれるいい歌。

