西アフリカを旅していて、土産として買ってくるのに相応しいモノがあるのか。これは本当に悩ましい問題だった。

 

ブリコラージュ(Bricolage:ありあわせの道具を使って自分の手で表現する事)の成果とも言うべきドゴンの階段なぞ、重たくてとても持って帰れるものではない。ハーマッタンの風に吹かれていたせいか、屋外の土産物屋で売っていたモノはザラザラしていて、失礼ながらどれも埃っぽいものだった。

 

以下に載せたモノはいずれもドゴン族の村々を訪ねる基点となった街、モプティで買ってきたものだ。

 

最初は布。テーブルクロスに使えそうな大きさだけど、一度も使っていない。色合いはダイナミックだけどシンプルな直線のデザインなので、マリ女性が身に纏っている派手な柄と比べたらいかにも地味なものだ。

 

<いかにも西アフリカらしいデザインの布(2)、バマコのマルシェにて>

 

 

 

2つ目は謎の仮面。マリにはドゴン族以外の民族も暮らしている。なので、いずれかの民族で使っていたホンモノの仮面かも知れないけど、少なくとも地味なドゴン族のものとは思えない。もしかして、ドゴンの村にあったモスクと同様に土産物仕様でカラフルに装飾しているのかも知れない。そう考えるとツーリストって罪なもの。

 

<なぜかカラフルな木製の仮面、エンデ村:ドゴンの踊りが終わった後で>

 

 

<鼻緒が痛くて殆ど履けなかったビーチサンダル>

 

拙著、第1章「アフリカン・システムに笑う」にマリ共和国の旅を納めていますのでご参考まで。

※Amazonサイトのリンク【単行本とKindle版どちらもあり】

Amazon.co.jp: 旅は出たとこ勝負でうまくいく マリ共和国、イエメン…辺境旅行記 : 柳沢英貴: Japanese Books

 

※参考

 

拙著では、バマコからモプティに向かう長距離バスの移動中に買った「旗状のうちわ」について触れている。以下は途中校から抜粋したものだが、このうちわは会社で同僚への土産ものとして全て配ってしまったので手元に残っていない。

 

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日用品だと、ティッシュ、カセットテープ、子供のおもちゃ、旗状のうちわなどを売り込んできた。旗状のうちわは竹を軸にして、扇ぐ面は20センチ四方に織り込んだビニール製の畳生地が括り付けられていた。これを会社のみんなへのお土産として10個くらい買ったのだが、まだ旅の始まりだったのでトレッキング中に重たくなって……

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代わりに、最もそれに近しいモノとして神津島で買ってきたうちわの写真をアップする。これを3倍くらいに大きくして、竹の持ち手を付けて、かつプラスチック製のカラフルな素材に変えたモノがmade in Maliのうちわなのだ。

 

<2015年に神津島で買った団扇>