(1)記憶喪失な連ドラ

●フジ「アンメット」

これは面白い。井浦新たちが何を隠したがっているのか、Dr三瓶との関係性もハッキリしていない。上手く謎を引っ張ってくれている。アンメットは「満たされない」って意味だったのか。ろうそくの光で明るくなるけど、ろうそくの陰の部分が暗いのは尤も。記憶をとるか認知機能をとるのかって悩ましいし、記憶錯誤はまさにアンメットで満たされていない状況だ。

白衣の杉咲花がモノトーンの背景の中で、記憶喪失で苦しんでいるシーンが上手く表現されている。効果的でいい。

 

●TBS「9ボーダー」

継続中だが入り込めない。川口春奈に焦点を絞っていくのかと思わせつつ、高橋克実が出てきてなるい雰囲気も出てきた。弟も現れて話が発散気味なので、記憶喪失はあくまでストーリーの枝葉。

 

●TBS「くるり」

1話で撤退。

 

(2)その他の連ドラ

●NHK「虎に翼」

裁判でどっぷり暗い展開になるかと思ったけど1週間で決着してくれて良かった。朝は明るいのがいい。

それに対して、寅子とユウゾウさんの結婚、あまりに合理的な引っ張り方で悲しくなってきた。出征する時にヘン顔で分かれるのは役者に合わせ過ぎでは。父が亡くなる直前のシーンで「ユウゾウ君よりハナオカ君が……」とか、あれこれ懺悔させて「こんな父さんでゴメン」って喋らせるとかあまりに軽い描き方だった。あの頃はまだ父の威厳が保てていた時代なんじゃないか。

 

●NHK「光る君へ」

兼家(段田安則)時代から道長(柄本佑)時代までどれくらい経過しているのか。それにしてもまひろの周囲は変化に乏しいので、越前での暮らしに期待。

キャストは大石静の好み(例えばTV10「和田家の男たち」の段田安則と佐々木蔵之介)とTBS「最愛」の共演者(井浦新や松下洸平)が目立つ。最近TVerで見ている日テレ「知らなくていいこと」では脚本家も共演者(柄本佑、佐々木蔵之介)も一緒なので、大河ドラマのチームワークいいんじゃないか。

6/2放送で「ツァイチェン(再見)」を久しぶりに耳にした。中国を旅していると偶に交わす挨拶。日本語のさようならと語感が違っていて、吐き捨てるように発音するのが最初は違和感あった。

 

<京阪・浜大津駅にて> ※ 2024.GW

 

●TV10「Destiny」

TV10なんだけど上手く作られている。もし逃避行する展開が続いたら引いていたけど、キチンと軌道修正できている。

日テレ「家政婦のミタ」で松嶋菜々子が回想シーンで一瞬だけ笑顔を見せるシーンがあったけど、このドラマでは石原さとみが余りにクールなので同じような場面を期待。5/21放送でワンシーンだけ笑顔あり。5/28放送でも友人宅で笑顔を見せる。

 

●TV10「Believe」

井上由美子と木村拓哉と言えばやっぱりフジ「ギフト」だな。深津絵里のフジ「きらきらひかる」も好きだった。いずれも25年くらい前の作品だ。

キムタクに脱走犯をさせるのはいい。見続けるのにストレス感じるので、この暗い展開の中でもうちょっと木村拓哉の仲間を増やして欲しい。ほぼ孤立無援。あと、初回から罪を被るのではなく初回に部長としてのカッコいいシーンをふんだんに出しておくと、回想シーンが効いてきたんじゃないか。

ストーリーとしては都知事役の賀来千香子と刑務官の上川隆也が繋がっている様子だったので、都知事が全ての責任を社長の小日向さんに被せようって思惑なのか?

 

●TBS「アンチヒーロー」

日曜夜に見るには難しい。6/2放送でようやく全容が見えてきた。後は無罪獲得のために野村萬斎を追い詰めるだけだ。

堀田真由と北村匠海はフジ「教場」に続いてダークなドラマに取り込まれてしまったのは微妙。

 

●日テレ「花咲舞は黙っていない」

軽いので見ている。杏の出演作よりもシナリオや「お言葉を返すようですが……」の科白がソフト。例えば、キノコのボールペンとキノコ髪型の研究員が繋がった回など。

 

●フジ「ブルーモーメント」

雹の後で霧が低く立ち込めるとか気象知識がないと共感しにくい。科学的な知見をドラマに反映させるなら、実験で示してくれるのでフジ「ガリレオ」の方が分からないなりに伝わりやすい。