今日は「伊吹山③」を書くつもりだったけど、ちょっと一休みして地球の裏側で開催されているラグビーW杯について。

 

ラグビーの華はSHとSOでありトライゲッターのWTBだ。FBは今泉とか五郎丸のような目立つキャラかそうでないかで評価はかなりブレてくる。逆にどうしても密集戦になってその魅力が伝わりにくいのがFWの地味な貢献だ。その意味でNHK「明鏡止水―武の闘球―」が面白かった。

 

(1)NHK「明鏡止水―武の闘球―」

スクラムは首・肩・腰を一直線にして正面に平行な力で押し込んでいく。その時には足の形も重要で、足首を90度に固定するとパワーが増すとか。岡田准一が熱く語る「L字」を攻めるトークにもビックリした。司会のケンコバは「スクラムで圧すのはかつて農耕なら牛や馬がやっていたこと。とっくに機械化されているのにラグビーでは今でも選手がやっている」と評していた。


確かにスクラムって不思議だ。ボールインしても相手チームのSHにボールが回ってくる確率はゼロに近い。それなのに16人が強固にバインドして押し合っているのだから。でも、ラグビーで絵になるシーンはやっぱり相手の防御ラインを抜け出した瞬間、ゴールラインを背にした攻防、そしてがっちりスクラムやモールを組むシーンだ。


タックルは両腕で相手選手の太もも辺りを掴んで倒すのだと思っていた。それだけでなく、直前まで相手に交わされないように接近して、首を持たせかけて押し込む事が大事なんだとか。


<NHKネット画像より>

※参考リンク

https://www.nhk.jp/p/ts/M31M355Q4M/

 

(2)ニュージーランドvsフランス開幕戦【先日ブログに補足】

後半40分だけ生中継を見ていたら、NZはずっと押されっぱなしでいいとこ無かった。前半戦のみNHKサイトでチェック。こちらはやや互角かNZの方が攻め込んでいるように見えた。ただ、ラグビーは後半に自力が出て点差に繋がってくる。最終的にダブルスコア以上の大差に開いてしまったので、今大会はフランスの自力が勝っているのかも。

 

<NZ大会のTシャツ> ※再掲

 

(3)日本vsチリ戦【先日ブログに補足】

NHKプラスでハイライトシーンをもう一度チェックした。チリの選手がゴールラインを越えてタッチダウンしようとする段になって、それでも日本選手が思いっきり防御で押し返えすシーンがあった。メリメリって背骨が鳴っているんじゃないかと心配するほどのパワーを見せつけた。あれは執念。

 

(4)イングランドvsアルゼンチン戦

点差はさておき、アルゼンチンはしっかり1トライを奪取している。対するイングランドは全ての得点をDGとPGで積み上げていた。確かに勝てば勝ち点が入る。それはそうなんだけど、PGの3点はSOのトリッキーな個人技であって、PGが3本決まってもチーム全体の盛り上がりには繋がりにくい。

 

(5)ウェールズvsフィジー戦

他にもNHKサイトでハイライト映像をチェックしてみた。一方的な試合展開はツマラナイけど、ウェールズvsフィジー戦はランニング・ラグビーで勝負していたので面白かった。互いにトライを取って、後半終了間際もゴールライン手前の左際でフィジーのミスがなければトライで逆転勝利できたんじゃないか。惜しい。


※参考:ハイライト映像はここで見られる!


(6)昨夜のサモアvsチリ戦

ダブルタックルって日本の専売特許かと思っていたけどサモアもやっていた。強引にタックルされたチリの選手も笑うしかなかった、確かに笑っていた。

ハーフタイムに聞いた副音声の神戸製鋼PR選手のスクラム解説が分かりやすかった。ヒットのタイミングで思いっきり押されてFLかLOの選手の体勢がグニャリと崩れてコラプシングを取られていたのだ。腰と膝と足首、3つの「L字」がどれも鋭角に曲がっていたのが分かった。

後半開始すぐ、サモア選手が見せたゴール手前のバックパスは見事。パスを受けたSHがジャンプして体を浮かせてトライしたのも華麗なプレイだった。あとは圧勝。

代表資格基準の変更はNZ近隣国のサモアに有利。日本は過去の大会とは別チームと考えて準備する必要あり。


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はて、今夜の日本vsイングランド戦はどうなるか? 第1戦を見る限り日本は6トライを奪う力があった。キックも完璧。このまま攻め続けて欲しい。格上のイングランドはまさか第2戦もキックだけで逃げ切る作戦で来るとは思えない。終盤まで接戦になるのを期待したい。