(1)NHK「どうする家康」

【7/9放送】主人公・家康の態度が急変した。これまでの弱々しい家康が影を潜めて、高天神城攻めで武田勢が降伏を伝えても微動だにしない。信長に対しても作り笑顔で接する。そして、この回の最後の科白にビックリ。光秀と家康の絡みはここまで全くないけど、本能寺の変に家康も絡んでいたってストーリーにするのか。

 

【7/16放送】安土城で信長と家康がサシであんなやり取りをしていたって脚本は面白い。いいんじゃないか。ホントは瀬名が追い詰められる前に逆ギレして欲しかったけど。

映画「レジェンド&バタフライ」でも晩年の信長は戦続きで疲れ切っていた。あの映画ではそもそも濃姫の夢(道三の夢)に衝かれて天下布武に突き進んだ感じだった。

周囲を信用できない性格、戦の相手から恨みを買っている事実、どちらも信長をメンタルで追い込んでいたのはあっておかしくない。そこを家康が突いてきたって筋はあるかも。でも、伊賀越えで家康自身も命が危なかったのだからホントにそんな賭けに出たんだろうか。

 

(2)NHK「満点のゴール」

朝ドラ「ええにょぼ」の舞台である伊根で穏やかなドラマが展開された。思い出として残っている濃さは人によって違う。風吹ジュンと若手医師が20年越しで同じ思いでてくれた事が素直に嬉しかった。

コロナ禍が真っさかりの2020年冬に京都に3泊した時、折角なので伊根に行きたかったがどうにも交通の便が悪いので断念した。いつか若狭湾など周辺の街でカヤックと合わせて観光できたらいいな。

 

(3)TBS「VIVANT」

まるで映画みたいな派手な逃走シーンが続いた。製作費用もかなり嵩んでいるな。パトカーと馬と装甲車で日本大使館を目掛けて突っ込んでいく。途中では警察犬の鼻をごまかすために肥溜めに隠れて、顔にもベットリ塗りたくる羽目に。メイン俳優3名にあそこまでやらせるのか。

 

初回だけ海外ロケしたのかと思っていたが、ラストで役所広司が馬に跨って登場したので、まだまだ海外ロケ・シーンがあるんだと分かった。モンゴル系の顔つきとアラブ系の名前がアンマッチなのが謎の国バルカ共和国らしくていい。

 

それと共に、開放的な海外の風景が良かった。カザフスタンの大草原はずっと気になったまま行けてないけど、モンゴルかキルギスもこんな雄大な光景なんだな。


砂丘を歩いていると足元の砂がサラサラと流れていき、でも雪崩を打って崩れていくものではない。いい具合に止まってくれる。それが不安定で歩きにくいんだけど心地よい足の感覚だったのを久々に思い出した。

 

<モロッコのメルズーカ大砂丘> ※2017年


(4)その他の連ドラ

●テレ朝「シッコウ」

織田裕二がテレ朝に出演するのはあり得ないと思っていた。夏クールなのにコートを纏っていて、なんだか20世紀の「踊る」を彷彿とさせる意図なのか。テレ朝は山口智子とキムタクと同じくここでも他局の懐かしのシーンを図々しくぶっこんでくるな。

ドラマのテイストは日テレ・水10枠の路線なので初主演の伊藤沙莉にとっていいんじゃないか。裁判判決の執行官なんて知らない職業だ。

でもこのドラマで圧倒的な露出で存在感を示しているのは主役ではない。どーみても織田裕二だな。第2話では「ドラマはオンエアーで見る!」と凄まれてしまった。

 

●フジ「転職の魔王様」

今クールは月9を捨てて月10を見たけど、こっちは当たり。フジ「アンサングシンデレラ」で疲れ切っていた調剤薬局の成田凌が蘇っていて面白そう。

 

●フジ「ばらかもん」

主人公が書道家って設定は珍しい。朝ドラ「舞い上がれ」に続いて、フジのドラマでも五島が舞台になるのか。こうした田舎のピュアなドラマは好き。「コトー」型なのか「マルモ」型なのかまだ分からない。

 

●日テレ「こっち向いてよ向井くん」

水10枠の裏番組。この枠で珍しく男を主役に据えてきた。でも、中身はバブル期に戻ったみたいでパス。

 

●テレ朝「ハヤブサ消防団」

池井戸潤の原作をTBSじゃない局が取った。これまでのTBS日曜9時の企業内の戦いとは異なり、緑豊かな田舎の消防団。消防団の寄り合いで確かに仲良さそうに呑んでいるけど、生瀬勝久とかなんだか壁を作っている感じが伝わってきた。

TBS日曜9時なら継続だけど、ミステリーなので微妙。