大多賀峠から喋りながらゆっくり登っていく。木道は荒れているけど短い距離なのでまあいい。

 

この時期はたいてい半袖1枚で歩いている。ただ、この日は5月下旬ながら10時の歩き始めにまだ肌寒かった。ご一緒させて頂く事になった強者の登山者さんが、途中の案内板の裏側に温度計が設置されているのだと教えてくれる。1ケ所見落としたが、他は14°と16°だった。

 

ところどころにレンゲツツジも咲いていた。個人的にはピンクのそれよりこのレンゲツツジが好きだ。もう10年以上も前になるが、開腹手術の2ケ月後に飯盛山(清里の近く)で群生していたのがこのレンゲツツジだった。

 

<レンゲツツジ(2)>

 

 

ほどなく寧比曽岳の山頂に到着した。山頂付近は刈り込まれていて、シダの新芽が蕗いていた。

 

<寧比曽岳山頂の碑、案内板>

 

 

このヤマはとにかく眺望が優れている。私はヤマを全く同定できないが、ご一緒させて頂いたひと回り年上の先達にいろいろと教えを乞うた。まずは東西。

 

東: 南アルプス深南部の聖岳や光岳が見えているようだ。その奥の富士山は雲に隠れていた。

西: すぐ傍に筈ケ岳でその先が猿投山、ずっと遠くに伊吹山。やや左手の名古屋ドームは分かったけど名古屋のビル群は不明。

 

話してみると伊吹山では2人とも暑い盛りに登って失敗していた。伊吹山は登山口の標高が低いので夏場に登ると1合目でバテて、3合目でバテバテ精魂尽きてしまう。プロでも私と全く同じ失敗をしていたのが面白い。8月の伊吹山は無謀。やっぱりヤマは季節を選んで登るものなのだ。

 

<山頂の東屋にある豊田山登倶楽部のバインダより、北に恵那山を望む>

 

 

南: 澄んだ空だと渥美半島と知多半島、佐久島が見えるとか。

北: 恵那山が近くにそのやや左手に御嶽山。遠くに白山も見えるらしい。

 

この3座は東京に住んでいるとなかなか縁がなくて未踏峰の百名山なのだ。

 

<ドウダンツツジ、ギンリョウソウ>

 

 

山頂にドウダンツツジの赤いのが咲いていた。山頂から大きな反射板の立つ富士見平まで片道10分で往復。もう一度山頂を味わってゆっくり下山。

 

ほぼ終了地点の傍でギンリョウソウを10株くらい発見。登りではピリピリしていたためかハナニガナしか見付けられなかったのに目立つように咲いていた。確か、ピンク色のギンリョウソウ(キリシマギンリョウソウ)が新種だと認められたってニュースを見たばかりだ。

 

百名山を制覇された強者の先輩に香嵐渓まで送ってもらう。バス便が少ないだけに助かった。ヤマの事も含めてホントに深謝している。

 

<茶色のくすんだ色は麦畑か、豊田市駅前>

 

 

帰路のバスで豊田市駅に向かう。5月の田畑に茶色の穂がずっと続いていた。これって麦なのか。

 

<岡崎駅前の呑み屋(2)>

 

 

岡崎駅前でカツオの刺身がツルツルして美味しい。じゃがいもとコーンのかき揚げって初めて食べた。こちらは味が濃くてビールに合っている。

 

次は真冬の寧比曽岳へGo!