(1)NHK「どうする家康」
【4/30放送】この日は信玄にスポットライトを当てた回だった。今年の大河は主人公を中心に暦通りに展開するのでなくて、毎回誰か1人に焦点を当てて進行するパターンが目立つ。しかも、その途中で過去の映像を混ぜてくるので分かりにくい。ただ、歴史は戦国大名だけで回っているのではなく、家臣も領国も隣国もあるので1つ1つは記憶に残りやすい。正統派じゃないけど、まあいいかと納得。
それと井伊直政が登場。「おんな城主 直虎」では直虎が家康に対面させていた。気賀にある獄門畷を見てしまうとこうした感情は肯定できるものの、今回はちと手荒な登場シーンだった。
【5/7放送】浜松の領民に情けない領主だと思われるからとか、岡崎が攻め落とされるからって理由で決戦に向かうのか、それって動機として弱いな。桶狭間の再現って、大将が頼りなく映ってしまう。あれではどーしようもない織田の援軍(寺島進やリリーフランキー)と大差ない。
それと、天守閣もなかった浜松城から欠下なんてホントに見えていたんだろうか。駅で言ったら5つくらい先になる。ここは山田孝之の服部半蔵を偵察に使う場面でしょ。別に斥候でも構わないけど、城から目視できたとは思えないなあ。
馬で駆けていく様子も数名程度に見えてしまった。で、肝心の戦をスッ飛ばして45分が呆気なく終わった。コロナ禍で戦のシーンを敢えてやらないのか、脚本的に必要ないって判断なのか微妙な所だ。
<大河のポスター> ※再掲
(2)NHK「あまちゃん」
10年前の朝ドラの再放送をたまに見るとやっぱり面白い。ドドスコッコッコ♪~と始まる主題歌がさわやかじゃなくて、いつもの朝ドラと違いぶっ飛んだ始まりだったのをハッキリ覚えている。でも、それがアキのすっとぼけキャラと合っていたからいい。
この作品はじぇじぇじぇ、ナツばっば、まめぶ、前髪クネ男など強烈なインパクトを与えてくれたワードが盛りだくさん。
潮騒のメモリーが何度も流れて、暦の上ではデッセンバー~♪、地元に帰ろう~♪、と歌ってたのもこのドラマ。
俳優でも、小泉今日子の若い頃を演じた有村架純、アキの相手役になった福士蒼汰、北三陸鉄道の新川良々など新たな素材を発掘してくれた。
強烈なインパクトがあって好きだった。
(3)今クール
●TBS「ペンディングトレイン」
第2,3話は初回ほどの興奮はなかった。「やれるだけやる」って気概はどんな場面でも大事。
砂漠好きとしてはあの黒砂漠が映るとなんだか嬉しくなる。黒砂漠の写真を再掲。
●TBS「ラストマン」
とても立派なアクの強い捜査官だ。でも、聴覚や嗅覚が研ぎ澄まされるとあんなに鋭敏に分かるモノか。ちょっと現実離れしているけど、それでも様になっている。
昨年のフジ「元彼の遺言状」で大泉洋は設定を膨らませた配役なのに出番が多くてうるさかった。懲りたのであまり出しゃばらないで欲しい。
●NHK「らんまん」
前回、ダラダラと長く書いたので今回は一言。普通に面白い朝ドラなので継続。
●日テレ「それってパクリじゃないですか」
確かに裏番組のフジ「わたしのお嫁くん」よりこっちの方が面白い事が分かったので乗り換えた。日テレ水10枠にジャスト・フィとした女性が働くドラマに仕上がっている。
知財ってなかなか分かりにくいワードながら、視聴者に伝わりやすい題材を選んでいる。5/3放送で周囲に圧されながらも商標出願を先送りした直感は正しかった。あのストーリーは良かった。5/10のクロスライセンスはスンナリ。
●フジ「風間公親―教場0―」
「できる事は1人で、できない事は2人で」。新垣結衣ってどんな役を演じても優しい雰囲気を醸し出してくるのは変わらない。
木村拓哉が放つ「交番勤務に戻れ」って科白は同じでも、新垣結衣が相手だとヤケにソフトに聞こえるのはどうみても気のせいじゃない。
●フジ「合理的にあり得ない」
キャストを絞りすぎた印象あり。ストーリーも小さくまとまっている。低予算なのか。まあ主役の2人にそれぞれ謎があるので楽しみ。