(1)どうする日曜日……
●NHK「どうする家康」
まずもって「どうする」ってタイトルが新鮮な響きで、しかもタイトルロゴがカールしていて従来の大河ドラマの重厚さに比べてギャップを感じた。しかも、テーマ曲が流れている時の映像がパステルカラーで女性的。これが今までの勇ましい、重たい大河ドラマのイメージと違っていた。なかなか新鮮。
<天浜線の掲示> ※再掲
【初回】
有村架純とママゴトする家康、泣きながら大高城から脱出する家康、なんだか意表を突く滑り出しだった。こういう落差のある滑り出しって、NHK「龍馬伝」で岩崎弥太郎(香川照之)がいくつも籠を背負って登場した時以来かも。
幸せな時間はほんの少しでいきなりの桶狭間。この先は「どうする!」の連続だろうけど、野村萬斎の今川義元、岡田准一の織田信長はピッタリ。
まだ主君との関係が出来上がっていない時期に本田忠勝が家康に槍を向けるのはどうなのか。家臣が「どうする!」、「どうする!」と迫ってくるのは劇画チックで重厚な大河じゃない。
<どこ行く家康> ※ JR東海の便乗商法
【第2回】
弱気な家康が墓前で自害するのかと思ったら唐突に勇ましくなって敵前を強行突破。三河に戻って家臣の前では勇ましいのに障子を閉めるとオロオロ。この豹変ぶり、どーなってるの?
●TBS「Get Ready!」
主人公に仮面かぶせてどうするの? それと難しいオペを2人で完遂するのって「ドクターX」よりハードで、医療ドラマとしての緊張感が感じられない。いつぞやのTBS失敗作「安堂ロイド」みたいな泥沼にハマる予感あり。
まさかTBS「ブラックジャックによろしく」の妻夫木聡が医療界の闇に揉まれた20年後にこんなに高飛車な大人になり下がってしまうのか?
第2話も同様の造りで、子供向けの30分ドラマを見ているみたい。それに主役の登場場面が少ないしキャラ設定で何ら肉付けがない。脱落候補。このドラマどうするつもり?
(2)不安なスタートでどうなる火曜日……
●テレ朝「星降る夜に」
テレ朝でpureなドラマを作れるのか。しかも、コメディが得意な大石静がラブストーリーを描く。ハンデキャップを抱えた主人公って北川悦吏子の専売特許と思っていた。再会シーンは良かったけど、キャンプ場でキスから始まる必然性は分からなかった。
●TBS「夕暮れに、手をつなぐ」
こっちは恋愛ドラマの神様・北川悦吏子が脚本。近年の北川作品だとNHK「半分、青い」が良かったけど、あれは主役を支えた佐藤健のソフトな存在感が主人公に寄り添っていた面も大きかった。
広瀬すずがキャンキャン跳ねて、男性が寡黙。ひとつ屋根の下が舞台になるみたい。果たしてそこでドキドキする恋愛が深まるのか。
(3)その他
●TBS「100万回言えばよかった」
去年の金曜10時は妻役の石田ゆり子が幽霊になって家族にべったり。今年は彼氏(佐藤健)が幽霊になって彷徨うのか。あの明るかった”麦田のパン屋”が同じコックコートでハンバーグを焼いている。ドラマ全体は暗っぽい。タイトルでラブ・ストーリーかと思っていたらミステリーなのか。
荒川良々や平岩紙などTBS「俺の家の話」のキャストが出ているし、磯山晶Pなのでまずは期待。
●フジ「女神の教室」
初回は科白が難しくて、法科大学院に共感できる視聴者が少ないと思うので喰い込みにくい印象。TBS「ドラゴン桜」のようにエンタメに徹した方が分かりやすいかも。
でも、第2話のタトゥーした客が銭湯に入れるかって案件はスッキリ見られた。個人的な事だけど、私にとって冷凍みかんは小学校の給食の記憶。
北川景子はクール・ビューティなので、近年のTBS「リコカツ」とかこのドラマのようにクセがない役どころだと画面インパクトが弱い。画面越しに笑顔をアピールするよりも、ワルの要素が滲み出たツンデレが適役。具体的には日テレ「悪夢ちゃん」で演じていたムトイアヤミ役。あのドラマはストーリー展開も含めて楽しめた。
●フジ「罠の戦争」
エンタメとして単純に楽しめそう。
●フジ「忍者に結婚は難しい」
身内に自分の隠された素性を知られたくないって伏線は、同局「ルパンの娘」のテイストあり。市村さんともう1人があのドラマの配役と被っている。あまりひねり過ぎなければ面白いんじゃないか。
家康は伊賀越えだから伊賀衆と繋がる。でも豊臣と甲賀の関係は知らなかったな。
●テレ朝「警視庁アウトサイダー」
西島秀俊がサングラスで荒っぽい喋り口なのに血が苦手、浜田岳は裏事情を抱えている。第2話から本格的に登場した上白石萌歌も崩れたキャラ。マンネリ化しがちなテレ朝ドラマにあっては刺激があって良さそう。
●日テレ「リバーサル・オーケストラ」
楽団員1人ずつを各回のストーリーに絡めて展開していくんだろうな。
●日テレ「大病院占拠」
初回は見た。パス。