毎年必ずテレビ中継されるのはこの2カード。ただ、今期も明治が2位で11/23の早慶戦は3,4位争い。ずっと帝京を抜きで3校の試合をTV生中継している。
それはそれでありがたいけど、10年に亘る実力差を考えると、そろそろ帝京vs明治、帝京vs早稲田の試合もNHKで中継した方がいいんじゃないか。
●11/23は雨の早慶戦
かなり激しい雨が降っていたため、いつもなら満員になる秩父宮ラグビー場のバックスタンドの中央部も上段に空席があった。ラグビーのルーツは戦争にあるので雨天でも降雪でも決行される。それに、15〜20年くらい前までは負傷退場しない限りは選手交代しない厳格なルールがあった。
※参考:2019年ラグビーW杯の頃に書いたラグビー記事。
前半は慶応、後半は早稲田ペースだった。雨でハンドリングが難しいのだろう。風で思い通りにボールが飛ばないためか、ラインアウトのスローインでノット・ストレートの反則が目立った。
後半35分時点で12-10と早稲田リード。早稲田の反則で慶応のFW陣がガーッと雄叫びを上げる。なら攻め切ろう。そろそろ後半40分が近づいて早稲田がレフリーに残り時間を尋ねると「あと5分」。そこでガックリしていても困る。
ロスタイム5分をほぼ使い切った頃に慶応が相手陣地でペナルティを得る。19-10でどう足掻いても逆転できない。そう分かっていてもここは攻めるべきだろう。誰もがそう思ったのに慶応がPGを選択して拍子抜け。どうやら対抗戦のルールで7点差以内の負けならポイントを貰えるらしい。ポイント欲しさにこの場面でPGを狙うのってどうなのか。ここで負けても大学選手権くらい出場できるんじゃないの。雨の中で観戦していた人達もガッカリしたのではないか。
確かに接戦だった。終わってみれば早稲田の3トライは全てFWが上げたもので、バックスの華麗な展開は鳴りを潜めたまま。相良主将は負傷退場したし、慶応のNZ人もシンビンで退場。100回目の秋の定期戦は天気と同様にスッキリしなかった。
<2022年の早慶戦> ※TV画像
●12/4はのっぺりとした早明戦
久々に国立競技場に戻ってきた。やっぱり早明戦はここでしょ。明治ジャージの背中に「100th」と白抜きしていたので、ラグビー部創立100年なのか。早明定期戦も今年で98回を数える。
前半早々に明治が連続トライを挙げて14-0。その後も逆転する事なく明治リードで試合が進んだ。両チームの闘志むき出しの攻防が早明戦の魅力だけど、のっぺりとした印象を受けた。
両校の選手で注目選手がいなかったのもあるだろう。相良は負傷欠場。昨年の試合で顔を覚えていたのは早稲田のCTB吉村のみ。早稲田は今泉、石川、五郎丸、藤田と続いてきたFBに伝統があるんだけどな。
早慶戦と同様にラインアウトでノット・ストレートの反則が目立ったのも、試合の流れが切られてしまい気が散る。
前半20分、明治のモールは勢いが付いて10~20mくらい前進できていたんじゃないか。明治は早稲田の防御を交わして突破していくけど、早稲田はボールを回している(前半のボール支配率は高かった)だけで、なかなか防御ラインを破れない。
FWの平均体重は104kgと102kgで早稲田の方が重いってどういう事なんだろう。両校の伝統と乖離しているし、だからBKも走れないのか。
ただ、両校ともPGを1度も選択しないで常に攻め続けた。その姿勢は立派。
<2022年の早明戦> ※TV画像
次は12/25に再戦か……。できれば正月明けにとっておいて欲しいカードなんだけど。