●ヘルスケア
(1)感染者数
第8波は感染者数の立ち上がりがこれまでより鈍いカーブになっている。従来なら、1週間前の感染者数を70%~100%くらい上回っていたが、そこまでの勢いはないように見える。勿論、まだ感染爆発の臨界点に達していない可能性もあるけど、東京で毎日1万人以上の感染者が出ているのだから、まだ臨界未満だと考えるのも無理がありそう。
都道府県別の感染割合は、9月より更に均一化してきた。下表で最大の沖縄県で36%(年初1/19は4%)、最低の新潟県でも17%(同0.4%)であり、こうして沈静化していくのだろう。
<一部都道府県の10万人比感染者>
※NHKサイトから都道府県別の感染者数を拾って作成
(2)ワクチン接種による死者数
愛知県でアナフィラキシー症状があってもエピペンで処置されないケースが報道された。中日ドラゴンズの投手がワクチン接種後に亡くなった件(2021年8月の弊ブログ参照)もおそらく愛知県だろう。感染が重篤化した人とは別の意味で無念だ。
5月以来、久々に死因別のワクチン死者数のサマリ表を作成してみた。厚生省HPの12/16報告によると12才以上の接種者に限って、Pfizer製で1707名、Moderna製で209名が亡くなられている。
尚、以前も注記した通り、ファイザー製は高齢者、モデルナは若年層でで多く接種されてきたため、製造会社によるリスク云々を論じる事はできない。
<厚生省の詳細データをサマリ>
一時期、心筋炎・心膜炎の報道があったが、ワクチン死者数と比べると僅か。
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ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチン、武田社ワクチン(ノババックス)について、心筋炎(ブライトン分類1~3)として評価された事例は、それぞれ(疑いとしての報告266件中)99件、(同175件中)77件、(同1件中)0件でした。
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※データソースはいずれも厚生省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_hukuhannou-utagai-houkoku.html
(3)私のコロナ感染記
11月に長文、12月になって簡単な補足を書いているので、以下参照。
(4)塩野義製薬のゾコーバ
ゾコーバ服用によって、全ての症状が消えるまでの日数が1日短縮される。これで服用するか、かなり微妙だ。多分、パスするだろう。
かつて痛風発作でステロイドの注射伝票を見た時に焦った事を思い出した。
「このステロイド打つと、痛みがどれくらい早く治まりますか?」
「1日くらい」
「じゃあ我慢します」
あの時は2~3週間くらい足を引きずっていたなあ……。
ただ、プラセボと比べてウイルス量がこれだけ極端に減るなら、症状次第で考えるかも。とにかく日本の主要製薬メーカーの中で合併を選択してこなかった塩野義が結果を出したのは評価できる。武田はシャイアーを買収して何年か経つのにまだ沈んでいるのか? 三共は循環器系と抗生剤に依存しているし。
<TV10「モーニングショー」玉川徹の取材パネル>
(5)マスクと呼吸機能
私はマスクしていると息苦しい。なので東京暮らしがかなり大変になって地方との二拠点生活になっている。3年もこんなマスク生活を続けて、日本人の呼吸機能は悪化しているんじゃないか。それとも敢えて苦しい環境に耐えて呼吸筋をずっと鍛え続けてきたので、もしかして身体機能が改善しているのだろうか。
<9/28日経>
そんな研究結果があればと思って、検索してみた。
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慢性呼吸器疾患の患者さんがたくさんいます。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で“マスク社会”になったことで、呼吸するのがさらに大変になったという声をよく聞きます。
一方で、酸素療法中の患者さんの場合、マスク装着によって吸入酸素濃度が増え、逆に呼吸困難を感じにくくなったという人もいます。
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※参考リンク:マスクと呼吸機能
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/kurahara/202111/572328.html
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感覚過敏、皮膚の病気、呼吸器の病気などさまざまな原因で、マスクを着けると肌に痛みを感じたり、気分が悪くなったり、体に異変が生じてしまう方々です。
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※参考リンク:マスクを付けられない人
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/kenkou/corona/mask_hairyo.html
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N95マスクを装着してもさほどSpO2は下がらないのですが、心拍数と呼吸数が上昇するではありませんか(表)。肺胞低換気に陥ろうとするのを心拍数と呼吸数で代償するを目の当たりにしているのかどうか定かではありませんが、少なくとも主観的に息がしんどいと感じていることは明白でした。
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※参考リンク:マスクで苦しい
https://pulmonary.exblog.jp/21382035/
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密閉されたマスクの中で呼吸をしていると、自分の吐き出した息、二酸化炭素がすぐそこにありますよね。そうするとまたその二酸化炭素を吸い込むことになってしまうので、マスクをつけていない状態より、吸い込む酸素量が少ないことになってしまいます。(中略)二酸化炭素には血管を拡張させる働きがあり、たくさん吸い込むことで偏頭痛に似た頭痛が起きることがあります。最近、医療従事者の中でも、マスク頭痛と呼ぶ人もいます。また、呼吸が浅くなることで自律神経のバランスを崩して、不定愁訴といって体調不良がでたり、また、酸素が少ないことで、体温がちょっと低くなることもあります。
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※参考リンク:
https://www.at-s.com/life/article/ats/1018732.html
主目的に適う記事は見当たらなかった。ただ、(N95マスクで)酸素濃度は低下しなくても呼吸数や心拍数に変化が現れるとか。酸素濃度はそこそこ息苦しくても低下しないのでこのコメントは正しいと思える。であれば気道過敏性のある人なら普通の不織布マスクでも呼吸困難を感じやすいのは伝わりやすいんじゃないか。
また、酸素療法している患者さんがマスクで覆われる事によって酸素をしっかり吸入できるようになったとか。こんなpositiveな話もある事に驚いた。
●ヘルスケア周辺
(6)中国がゼロ・コロナ政策を緩和
日経新聞で「中国政府は明の皇帝がペストに厳然とした姿勢で臨んだのを意識している」と読んだ後だった。ペストってヨーロッパの感染症だと思っていたが、どうやら感染源はユーラシア大陸の東部だったと知りビックリ。ちょっと調べてみたい。
(7)飲食店の様子
電車やバスの込み具合は2019年相当に戻っているように感じる。でも、飲食店にはそこまで客が戻っていないのが寂しい。近くの商店街でも、緊急事態宣言中に通常営業して賑わっていた店も客の入りはイマイチ。