2020年以来ずっと月次更新してきたが、状況変化に伴い今回は2ケ月分とした。本日はヘルスケア編。

 

(1)感染者数

日本で2000万人が感染したとか。一部の県を抜粋した感染者一覧表をupdateしてみた。7月にアップした表と同様、地方での感染爆発の傾向は変わっていない。例えば沖縄県と長野県・新潟県での感染確率が1月の10.5倍から3.5倍まで縮まってきた。こうやって全国で均質化していくとマスク生活も終わるのか。

 

<9/15現在の県別感染者推移>

 

電車の運行に支障が出たとか、定期通院の予定が担当医の感染でリスケになったとか、郵便局員の感染で小さなのが閉鎖されたとか、当たり前の光景になってしまった。もうここまで来るとインフルエンザと同じでいいじゃないかと思ってしまう。

 

(2)ワクチン接種による死者数

死因別の人数をまとめた表は「2022年5月のコロナ考」のあと更新できていない。今月は別の表を作成してみた。

 

<別軸で整理したワクチン死者数>


接種回数別の死者数だ。ファイザー製は明らかに亡くなる方が減ってきている。これはヒトの体がワクチンの刺激に慣れてきたためなのか。モデルナ製は3回目の接種回数(約3273万回)がそれ以前(いずれも1600万回台)の2倍になっているが、亡くなった方は割合でみてもやや増加しているのが不思議だ。

 

以前にも書いた事ながら、ファイザー製ワクチンを接種した人は総じて高齢者の割合が高いため、死亡率の単純比較には意味がないので要注意。

 

(3)家庭医とかかりつけ医

月刊誌「WEDGE」9月号の記事「曖昧すぎる日本のかかりつけ医 実現に必要な『公』の視点」を読んだ。以下に抜粋。

 

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この抗争後に日医(日本医師会)が家庭医に対抗して「発明」したのが実は「かかりつけ医」であった。反対に厚生省内では、「家庭医」の用語はタブーとなった。

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<同記事の「全医者に占める家庭医(GP)の比率」グラフ>

 

そうか「かかりつけ医」って患者のための制度じゃなくて医師会のゴネで妥協した代物だったのか。医師会って開業医を中心とした利益団体なんだって主張はコロナ報道の中でも画面越しにしっかりと伝わってきた。

 

だから定期的に通院していないとダメだとか、かかりつけ医でワクチン接種してくれないんだな。でも、継続的に服用する薬でも1週間分に短く区切って処方を強制する小さな診療所もあるし、なんとも曖昧な慣習も存在する。

 

言葉の定義はともかくとして、医師国家試験を通過できたのなら、歯科以外の事は専門でないにしてもまずは一次切分け、応急処置くらいできるようになって欲しい。「僕は専門家じゃないから呼吸器科に行ってくれ」では困る。そこで仮にミスがあったとしてもそこで裁判だとか騒ぐ人はいないと思うのだ。お互いに妙な緊張感が生まれる関係は良くない。

 

このWEDGE記事がオンラインでもアップされているのでご参考まで。

※参考

https://wedge.ismedia.jp/articles/-/27697