●NHK「拾われた男」
第5話。俳優としてなかなかチャンスに恵まれなかった松尾諭が、あるオーディションでようやくチャンスを掴めそう。この人フジ「電車男」に出演していたのか。ドラマとして面白いのは関西に里帰りした場面だな。伊藤沙莉ってもっと個性的な役柄で暴れてくれるのかと期待していたけど、まともに見守る彼女なのが意外。
第6話は伊藤沙莉が本領発揮して暴れてくれたのでスカッとした。朝ドラ「ひよっこ」の米屋の娘では手を出さなかったけど、エスカレートするとこんな雰囲気だったろう。しかも夫を連れてTATSUYAに結婚のご挨拶に伺うなど出来た嫁なのだ。
<NHKサイトより> ※再掲
●TBS「オールド・ルーキー」
周囲の協力もあって主人公の引退試合が行われた。これで本人も燃焼し切っただろうし、なにより長女がもう一度パパの雄姿をリアルに見てパパと和解できたのが良かった。
超一流の選手はともかく多くの選手がこうしたセレモニー的なイベントもなく表舞台を去って行くのだろう。プロ野球の2軍を24才で引退する選手もリアルな現実なんだろう。スポーツ選手で共感する人は多いだろうし、コロナ禍で送別会ないままで退職する事になってしまったサラリーマン、卒業式できなかった学生にも響くものがあるんじゃないか。
●TBS「石子と羽男」
他人から見れば他愛もない些細な事だけど、本人にとってはdeepな悩み事もある。それと、人は困っている時でも、ストレートにその事を伝えられない。意識しているか、していないかはともかく、先ずはどっちでもいいような悩みから口をついて出してくるものだ。第2話で出てきたゲームで高額課金しちゃった子供もそんな1人。本質的な問は引き出さないと出てこない場合もある。
そんな日常に弁護士って職業を絡ませたドラマで、大化けはしなさそうだけどTBS金10枠として相応しいと思う。
7/29放送の胆は井ノ脇海に対するでんでんの科白。穏やかな映画監督を演じていたが、無断でファスト動画を流した男に対してあくまでも冷静にこう締めた。「喩えどんなに謝罪されても受け入れる事はできません。私は未熟なので」。これは響いた。
●フジ「競争の番人」
3話完結はやや間延びしている。どーでもいい事だけど、第3話の字幕で捜査に入る日を「2022年1月」と記していた。コード着ていた役者もいた。わざわざ夏クールのドラマでこの設定にする必要があったんだろうか。もしかして大河ドラマとの撮影調整でかなり早期からこのドラマのロケを始めていたのかも知れない。
来週に続けるつもりなら謎を残しておけばいいのに、事件の構図は初回で見せてしまっているのが不思議。
●フジ「魔法のリノベ」
地味だけど2本目はこれでいい。毎回、懐かしい俳優さんがリノベーションの顧客として登場するパターンなんだな。
●NHK「ちむどんどん」
歌子は音楽家としていつか脱皮できそうだと期待。NHK「ちゅらさん」のていがくねん(山田孝之)もバンドで上京していたし大丈夫でしょ。ニーニーの登場がワンパターン化してしかも頻繁なのでどうにも邪魔。
●日テレ「家庭教師のトラコ」
今度は多重人格者なのか。遊川和彦の脚本は、令和になってもまだ日テレ「家政婦のミタ」の残像を追っかけているようだ。それって無理なんじゃないか。あれはあくまでも女優として実績のある松嶋菜々子に不自然な役をあててギャップを生んだので、視聴者が忍耐強く見続けられたドラマ。いつまでもキワモノ路線で二匹目を追うのはムリだと思うのだ。
TBS八木さんと組んでいた頃に戻って、と言うのは無茶なのかなあ。