エゾニュウの巨大なつぼみが開きかけていて、スッポリ収まるように蝸牛(かたつむり)が入り込んでいた。いい具合にスッポリ収まる住処を見つけたようだ。これはレア・ショットだろう。

 

<エゾニュウの蕾にカタツムリ、シシウドとイブキトラノオの2ショット>

 


以前に礼文島に上陸した時に花の本を買った。高山植物の本ってこの本1冊しか持っていない、それだけ礼文島の景色には驚かされたのだ。エゾニュウとシシウドの違いは分かるんだけど、シシウド、ドクセリ、ヨロイグサ辺りになるとどれも花火のような形が微妙に違うような、でも同じような感覚でしかない。ハッキリ区別できないので、ここでは横着にシシウドでまとめてしまう。

 

桃岩まで高山植物に囲まれた緩いトレイルが続いていく。

 

<キンバイの谷から北へ>

 

晴れていればもっと海の碧さがくっきりしたのに、ちょっと残念。以前に訪れた時には礼文の海は南国の海そのもののように綺麗だった。利尻礼文の海には真っ黒いモノが見える。正体は2つあって、利尻昆布とウニ。どちらも美味しいモノ。カヤックを漕いでいると雲丹がゴロゴロ転がっているのが澄んだ海面からいくらでも見られる。

 

<道標、ヨツバシオガマ>

 


ナデシコ、レブンシオガマ、シモツケソウも咲いている。淡くピンクがかったノコギリソウも礼文島で知った珍しい花だ。チシマフウロは以下のリンクでアップ済。

 

【参考】チシマフウロの先出しブログ

 

<ノコギリソウ、桃岩>

 

 

桃岩は球状節理。柱状節理とか板状節理は東尋坊(福井)や河津七滝(伊豆)などあちこちでお目にかかっているけど、球状節理って他にどこにあるのか知らない。かなり珍しいんじゃないか。

 

<キンポウゲ?、何の葉っぱ?>

 

 

知床から桃岩コ―スを歩いて香深に降りてくる。もう4度目の礼文リピーターなのでいつか見た景色だけど、それでも最高の景色なのだ。

 

かつては香深集落の入口に和食居酒屋さんがあって、そこで豚丼を食べるのが日課になっていた。勿論、生ビールも呑む。久々に礼文島に上陸してみると、なんとシャッターが下りていた。

 

同様に、山道で雨に降られてスニーカーがビショビショに濡れて困った時にサンダルを買ったお店も、いつの間にか普通の民家に置き換わっていた。

 

最後に訪問したのは2014年だったけど、僅か7年、されど7年。常宿にしていた知床の民宿も高齢のために宿を閉じられていたし、北端の島の様子は少しずつ変わっていた。定宿の民宿の女将さんに「礼文は6月が最高だから今度は1ケ月早めに来なさい」と勧められていたけど、昨年2021年もまた7月になってしまった。と言うか、私は7月の礼文が好きだ。