前回はレトロな街並みを中心に飯田を紹介した。今回はレトロな小学校と動植物編になる。

 

<チューリップみたいなユリノキの花、大きなユリノキ全景>

 

 

マムシ坂を下りていく手前にある中央公園で珍しい大木を発見した。地元の方がその花を眺めていて、丁度こちらと目が合うと「あれがユリノキの花なの」と教えてくれる。如何にも大木に似合わない大きなアニメっぽい花で、しかも地味な色の花びらなんだけど上を向いているのが不思議だった。ちょっと異次元に入り込んだ錯覚を覚えた。

 

<追手町小学校の現役校舎は文化財(2)、丘の上から伊那谷を見下ろす>

 

 

 

マムシ坂を降り切った後で市街地の方に登り返していくと、明治時代の建造物と思しき3階建てくらいの石造りの頑強な建物があった。案内板こそなかったものの、石の庇もシッカリと出っ張っていていかつい姿だ。なかなかに風格がある。その外周を辿って行くと、いろいろな植物が植えられていた。ヤグルマソウの花は初めて見た。

 

ヒトリシズカは春の高川山や九鬼山で出会っているけど、フタリシズカってそもそもそんな名前の花がある事すら知らなかった。ちなみに今年5月になって、ようやく河口湖町の足和田山で群生しているのを見つけている。

 

<ヤグルマソウ、フタリシズカ>

 

 

建物の中に子供がいるぞ。もしやまだ現役で学校として使われているのか。

 

正面に回ると、ようやくそれが追手町小学校なのだと判った。石造りの建物にしっかりと文化財だと記されていた。おそらく戦前に造られた由緒ある建物だろう。長野県には上諏訪の片倉館(片倉財閥にゆかりがあって温泉施設になっている)とか松本の開智学校があるえど、そこに並びうるような立派な建物だった。東京だと銀座の裏通りにこうした建物があると似合っている、そんな感じだった。以下は他サイトから引用した文章。

 

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追手町小学校校舎は昭和4年(1929)に建てられた鉄筋コンクリート3階(地下1階)、建築面積3753㎡の建物です。東西に長く両端の平面を円弧状として、玄関上部の開口部をファンライト風の半円形の欄間にし、外壁を三連アーチ、外壁に張出した柱をパラペット上部まで延ばすなど正面性を強調しています。外壁はモルタル仕上げ、開口部は縦長の窓、柱は外壁側に張り出し建物全体は水平線が強調され大きな壁の塊ですが、開口部や柱の要素は縦方向を強調している為、圧迫感が和らげられ明快な意匠となっています。

(中略)

追手町小学校校舎・講堂共に昭和初期の近代教育施設の遺構として貴重で「造形の規範となっているもの」との理由から平成17年(2005)に国登録有形文化財に登録されています。校名は飯田城の追手口に位置している事に由来すると思われます。

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※出典

 

<信州らしい飯田動物園(4)>

 

 

 

 

無料と書かれていたので、その言葉に釣られて入ってみる。シカ、カモシカ、イノシシ、タヌキ、雷鳥、ニホンサルと如何にも長野県らしい展示がユニークだ。尚、カモシカは不在だった。そんな中でワラビーとかペンギン、フラミンゴなど南半球の動物が混ざっており、統一感がないけどそれもまあいい。