前4回はこんな内容で書いてみた。
・JINー仁ー(2009年版)
・JINー仁ー(完結編)
・日テレ系作品
・1990年代のTBSとフジの名作
昔のドラマを見ている内に再放送リクエストのブログも書いてみた。ドラマの再放送漬けはコロナ自粛の思わぬ副産物で、いろいろ思い出す事も多かった。
●日テレ「今日、会社休みます」「奥様は、取り扱い注意」
いずれも綾瀬はるか主演。2013年に大河ドラマ「八重の桜」で主演した後の作品だけど、微妙なドラマが続いた。
「会社休みます」は青石さんキャラで主役を張るにはどうにも消極的過ぎる。ただ、こじらせ女子だろうがどんな役でもその役になりきって、上手くハマッてしまうのが彼女の凄い所だ。玉木宏の役も尖っていてやや無理があり、かつてのフジ「鹿男あおによし」で醸し出していた2人の雰囲気の方が好きだった。
「奥様」はヒーローものとか刑事モノドラマとさして変わらない。なので、いくらNHK「精霊の守り人」でアクション俳優としてもイケルと判っても、綾瀬はるかに主演させるのは勿体ない。それと、最終回には不満あり。最後の場面で2人が仲直りして終わるのかと思いきや、銃声でドラマを切ってしまうのは余りにも中途半端だった。
その分だけ続編映画には期待しているけど、どんなものか。当初は6/5公開予定だったけど、コロナ自粛で延期になっているのが残念。
●フジ「CHANGE」
かつて三谷幸喜の脚本で、田村正和が疲れた総理大臣役を演じているドラマがあった。このドラマでは木村拓哉がその役で、しかも真面目なキャラ設定だった。親の跡目を継いで立候補して、衆議院議員に当選する第1話は面白かった。
「踊る」の恩田すみれ役と同じくキリリとした秘書役の深津絵里とか、選挙屋の阿部寛との絡みは良かった。 女医の堀内敬子は意外だった。なので、フジテレビ得意のお仕事ドラマとしてはいいんじゃないか。
西村雅彦が持ち前のキャラを殺して淡々と官僚役に徹していた。それと同様に、キムタクらしさがなかった。これもわざわざ木村拓哉を主役にしなくても良かったんじゃないか、と勘繰ってしまった。と言うか、総理大臣役ってドラマとしては幅が狭くて、シナリオ書くのも演じるのもやりにくいだろう。
先日、安倍晋三のモノマネ芸人がテレ朝のバラエティ番組に出ていたけど、ああいうので笑い飛ばすのが相応しいかも。
●フジ「Drコトー診療所2004」
これはまだ1話分を見ただけ。主役は弱々しいキャラだけど、波に揺れる漁船の上で冷静に患者の手術をできるイイ奴だ。時任三郎も若くて男らしかった。他のキャラにもふんだんに役者を投入していて、医療ドラマの雰囲気ではなくなんとも「北の国から」の匂いがするドラマだった。
思えば私が初めて沖縄を訪れたのは、朝ドラ「ちゅらさん」と「Drコトー診療所」で憧れたその何年か後だった。
今この時期に改めて見て、うん? となったのは小林薫と柴崎コウの2人が同じ画面に納まっている事だった。この2人って、NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」でも井伊谷で坊さんと城主直虎の関係で共演していたなぁ。直虎を見ている時には全然気が付かなかった。
●ちょっと番外編=NHK「あさイチ」
ブログのタイトルから脇に逸れてしまうけど、5月頃に面白い法医学者がNHK朝の生活情報番組「あさイチ」に出演されていた。毎週金曜日はプレミアム・トークでゲストをお迎えしている。
その日のゲストは本村あゆみ医師だった。国際医療福祉大学の先生らしい。元々救急外来で活躍されていたけどある時期から法医学へと分野を変更されたとか。
人となりを紹介するインタビューに元旦那を指名するとかなかなかだけど、医師としてのリアルな顔を見せるのには正解だったと思う。弁当改革を申し出たとか研究以外の面でもactiveな性格で、かなり個性的なキャラだった。
TV慣れされていない方で、コメントを求められても全般的に淡白な受け答えだった。これでは如何せんインタビュアー泣かせになり、近江アナと華丸大吉もたどたどしく喋る感じでテンポもゆっくりだった。でも、コメントは決して面白くないけど、静かだけど意志が強そうな人となりは画面からしっかりと伝わってきて結構面白かった。
こういう方が将にドラマを凌ぐ存在なのかも知れない。
●TBS「アンナチュラル」
このドラマのエンディングテーマ曲が好きだった。ドラマのテイストと同じようにどんより暗い。
既にどこかで書いたような気がするけど、このドラマの魅力は石原さとみと市川実日子のケラケラとした喋りだ。勿論、井浦新がずっと抱えていたテーマとか、他局でやっているドラマより法医学をリアルに描いていた点も面白かった。
で先ほどNHK「あさイチ」に出演していたリアルな法医学者を紹介したけど、こうした法医学者の現場をリアルに見せていくのにドキュメンタリーでは暗すぎるだろうし、ドラマって上手く嵌っていたと思う。
かつて医療ドラマと言えば主役は医師か看護師だけだったけどだんだん広がってきた。最近はフジ「ラジエーション・ハウス」もあり、放射線科技師が患者と喋るのは明らかにあり得ないとnegativeに見ていたけど、でも医療ドラマの切り口を増やしていくって意味ではとても良かった。法医学者のドラマだってフジ「きらきらひかる」以来とにかく久々だったと思う。