3月初旬の時点では、まさか4月になってコロナウイルスによる閉塞感がこんなに強まってくるとは想像していなかった。
小中学校の一斉休校も安倍政権の過剰パフォーマンスだったのかと、過去形で語れるものと信じ込んでいた。でも、国内の感染者も死者数も増えてきたし、特に東京の感染者数がどこまで伸びてしまうのか。この時期に志村けんさんの死は象徴的なもので、他人事ではなくなり東京で暮らしている事そのものがシリアスな行為になってきた。
海外でも一時はイタリアが深刻な状態だと思っていたら、フランスも死者が増えており、最近ではNYなど米国がより深刻な状況に陥ってきた。欧米の医療体制や衛生感覚がそんなに進歩的でもなかったって事なのか。
直近のコロナ関連の投稿から半月くらい経過したので、気になった事をいくつか書いておく。
(1)social distanceとか新しいキーワード
今週から新年度になった。今週になって初めてソーシャル・ディスタンシング(social distancing)なんて言葉を聞いたし、事実ニュース番組のアナウンサーが離れて立つように変わった。TBSニュース23のメイン・キャスター小川彩佳に至っては、大事を取ってこれから毎日別の場所から中継でニュース番組に臨むとか。
バラエティー番組のコメンテーターも距離を置いてpositioningするようになったのだ。つい先日までは海外の映像で2m離れて列に並んでいるのを珍しそうに見ていたが、日本でもかなり警戒感が強くなってきた。
エアロゾル感染って言葉も新語だったけど、エアボーン感染(Airborne)って言葉も飛び出してきた。仙台方面の医療関係者が使っていたワードだけど、空気感染とかエアロゾル感染って言葉を広く括った概念らしい。
(2)個人的にも困る事が出てきた
都知事の自粛要請を受けて、百貨店とか小売り店舗で営業時間が短縮されたり、土日に臨時休業を始めたり。公共施設でもトレーニングルームは2月くらいから閉鎖されていたけど、屋内プールはokだったのにこちらも遂に営業休止になってしまった。
外食するにもサラダバーが中止されたとか、やよい軒でライスのお代わりは自分で盛るセルフスタイルだったのに「当面は店員にお申し付け下さい」と提供の仕方が変わってきた。まあ確かに衛生的なのでそれ自体は嬉しい。けど、微妙に人件費upか過重労働などに影響が及んでくるんじゃないか、と余計な心配もしてしまう。
図書館も臨時閉館や開館時間の短縮に踏み切るなど、厄介な事になってきた。私が使っているコワーキング・スペースは変わらずopenしてくれているけど、一席ごとに空けて座るように一つおきの机上に赤字で「使用不可」の貼り紙がされるようになった。
確かに、3月上旬に新幹線に乗った時に1A、2E、3A、4E、……と互い違いに指定席が埋まっていたのも感染予防のためだったのだろう。密接NG、密集NGをこれだけ意識するようになると、当分の間はヤマに登れたとしても山小屋で一泊して大部屋に雑魚寝するのは、当分は避けた方が賢明だろう。
マスクは依然としてどこにも売っていないし、殆どの人がマスクしているのでそれを見ているだけで息苦しく感じてしまう。
うーん、これでは居場所が無くなる。
(3)イタリアが悲惨な理由
1週間くらい前に、どこかのTV番組に「テルマエロマエ」のヤマザキマリさん等が出演されていた。他の出演者はハッキリ覚えていないがイタリアで医師をされていた日本人もいた。そのtalkの中でこんな話が出ていた。昨夏に私が旅行した北イタリアでどうして感染拡大したのかサッパリ判らなかったので、ちょっとスッキリした。
・イタリアでは前からベッドは不足している。1990年代入院した時もベッドが廊下に置かれていた
・イタリアは南北格差が大きく、豊かな北部には中国人もかなり住むようになってきており、感染が酷くなったのではないか
・EU内の他国は助けてくれないけど、早めに終息した中国人がコロナ後にも医療サポートに入って来ている
<昨年夏ドロミテにて> ※再掲
でも、中国では武漢以外の大都市で大規模感染が報道されていない理由が不明だ。本当にクリーンなのであればそれでいいけど、情報統制されているのでは困る。
(4)笑い話
何日か前に、ニュース番組で「プーチン大統領がライオンやトラ800頭を街に放った」って話が流れていた。街中にライオンが居ればロシア国民が全員自宅で大人しくしているでしょう、って意図なんだろうけど、流石にそれはありえないでしょう。
【参考】「ライオン放たれた」のうわさ
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3943234.html
(5)呆れた話
お肉券とかお魚券とか一体何なのか。高級和牛の需要が減退して在庫がだぶついているからと言って、精肉の割引券を配って誰が喜ぶのか。例えば麻生副総理とかお金持ちは喜んで使うかも知れないけど、仕事が無くなって生活が困っている人はそんなクーポン券を使う余裕はないでしょ。政策立案者(政治家)と困窮者(生活者)の乖離が甚だしい。