天気: 吹雪

装具: ストック、スノーシュー

 

翌朝は秋田内陸縦貫鉄道に乗って阿仁合駅へ。そこから乗合タクシーで森吉山ゴンドラ駅に向かう。そこまで1枚のオトクなチケットを買ったので、ラク。しかも、乗合タクシー往復2000円、ゴンドラ往復1800円+電車代なので5000円はオトク。

 

<樹氷鑑賞チケット>


スノーシューをレンタルして、登山届を出すために、どこまで行けそうかレンタルショップの兄ちゃんに訊いてみる。が、ハッキリしない。山頂は無理、風速13mだから途中の石森(地図によると徒歩30分くらい)も無理だろうと言う。まさか、と思いつつ登山届を渡すと「2番」と書かれた札を渡される。要は、この日登山届を書いてノコノコ上に上がるような人は2組目だったって事。

 

ゴンドラから見た景色は綺麗。植生もいつもの長野県のヤマとは違う。ただ、向かってくるゴンドラが軒並み斜めに傾いているのを見て焦った。風速13mってこの事か! こっちは乗っているからあまり揺れているのが判らないけど、空のゴンドラは風に任せて泳いでいる……

 

<ゴンドラからの景色(2)>



事態の悲惨さが判ったのは山頂駅に着いてすぐだった。もう真っ白。ホワイトアウトしている。折角ここまで乗り継いで来たのでスノーシューを装着して歩き始めるけど、視界が殆ど無い。1m先は虚ろに見えるけど、2m先は全く判らない。シロの世界だ。樹氷がある。モンスターと思しき木もある。けど、全てが霞んで見える。

 

<ホワイトアウト(3)>




でも、山頂駅から20分くらいで樹氷平があると言うのに、肝心の入口・方向すらハッキリと判らない。そもそもそこを越えないと、森吉山はおろかその手前の石森にも行けない。進もうにも猛吹雪だし、視界ゼロだし思うに任せない状況だった。サクサク、フカフカの雪だけど、少し歩いてみると乾いた風でザラザラに凍ったような雪面もあったので、下手に進めない。ゴンドラ山頂駅の建物さえどこんいあるのか見失いそうだった。で、この日は30分ほど悪戦苦闘して断念した。撤収だ。

 

スノーシューを返却にいくと、「そりゃそうでしょ。云った通り」と笑いながらしたり顔で出迎えられた。うーん、このまま東京に帰るのか……