(1)決勝戦

11/2の決勝戦は南アフリカ対イングランドだった。

 

フィジカルの差と言ってしまえばそうだけど、南アフリカやっぱり圧倒していた。タックルで倒れてももう一歩体を前に押し込んでいくスキルとか凄いと思う。FWで押すのかと思っていたけど、結構バックスにも球を供給していて見ていて楽しい試合だったと思う。

 

南アフリカは、ウェールズとの準決勝がPG1本の差で勝ちあがったのに対して、この決勝戦は自由に攻撃できていて楽しそうに映った。後半15分くらいに、ボールを持った選手の後ろに67人くらいが塊になっていつでもモールを形成できるようにアタックしてくるシーンがあった。これなんかも、いろいろプレイを試行錯誤していたのか。

 

イングランドもCTB(途中からSOの位置)ファレル主将がラインアウトに並んでいるシーンがあった。どんな作戦だったのか成功しなかったので何とも言えないけど、奇策まで試してきたってのは、やっぱりそこが限界だったのか。相手のSHデクラークにかなり苛ついていたのも、ウェールズとイングランドで共通。かつての明治大・SH永友みたく相手チームから見るととにかく邪魔な存在。しかも、デクラークはケンカも強そうで、ガタイのいい相手にも堂々と歯向かっていたシーンが何度かあった。

 

<新宿駅に貼ってあるポスター> ※再掲



W杯ロスになりそうだけど、総括としてもうちょっと書いておきたい。

 

(2)海外チームの試合を観て

海外の試合を80分間ずっと見る機会なんてこれまでなかったので、何かと面白かった。

 

それにしても、ラグビーのプレイっていろいろな選択肢がある。PGを蹴るのか、タッチラインに蹴りだすのか、スクラムを選択するとか、それともチョンゲリでquickスタートするのか。こういうのは賢くないとその場に応じた最適なchoiceができない。それといろんなpressureの下でも冷静に判断できないと、最終的に試合を有利に進められない。一次プールではとにかく4トライ上げないとボーナスポイントを得られないので積極的に攻めているシーンが多かった。準々決勝も力の差がある対決だとそうだけど、準決勝のウェールズvs南アフリカ戦などセメントマッチの様相になってくると、PGを選択するのか、スクラムやラインアウトでトライに拘るのか、細かな判断が要求されていた。

 

それと、ノッコンって国内の試合とW杯で全然レベルが違うんだと知った。国内、特に大学ラグビーだとパスを綺麗に受取れずに前に落としてしまう。明らかにミスでしょって思うのが多いのだ。でも、W杯で見ていると、そういう素人っぽいミスもtimingズレとか偶にはあるけど、基本的には相手のタックルがキツくて思わずボールが前にこぼれてしまうタイプのノッコンが多い。それだけコンタクト・プレイが激しいって事だ。しかもガタイがいいので、正面からぶつかって来られたら堪らないね。

 

スクラムから出したボールを、普通はSHSOにパスしてSOが蹴る。でも、SHが直接キックする場合もあって、そういう時にチャージされないようSHの前に味方のFW選手が立っているシーンも、この大会でよく見かけた。

 

(3)市民権

このW杯を通してラグビーが市民権を得られたんじゃないか。とにかく世間の認知度はかなりアップした。ラグビー場に行って観戦するのもありだけど、誰かが言っていた通りラグビーは80分間ずっと白熱しているので、TVウケがいいスポーツでもある。「にわかファン」でも構わないから盛り上がって、大学ラグビーだけじゃなくプロリーグもstartするのを期待!