小屋宿泊日: 2018.8.

小屋: 常念小屋、蝶ケ岳ヒュッテ、徳澤園

 

常念岳は遠かった。かつて燕岳から大天井岳を通って常念小屋に泊まったが、もうバテバテで断念して一の沢登山口へ下山したのだ。あれから6年くらいたったか。

 

今回はその一の沢登山口から登り返した。その続きをしたかったのだ。1200m登るのもtightだったが、本当にシビアだったのは、翌日の常念小屋~蝶ケ岳への縦走だった。

<常念小屋から南側を仰ぐ。常念岳はその向こう>

<登山ルートとその標高>

<右手に槍を望む>

<常念から蝶方面に稜線が続く>

2日目の朝、常念小屋からスタスタ登って常念岳のプレートを掲げて記念撮影(朝8時過ぎ)するまでは快調だった。ただ下りが苦手な私にとってその先が辛かった。一瞬、蝶ケ岳ヒュッテらしいモノが見えたのだが、それはかなり遠かった。下って登り返してもう一度2462m地点まで下ると、既に13:20頃だった。

<この鞍部でバテて30分ほど停滞>

ここで水も尽きた。ヘトヘトで肩を落としていたら何人かに抜かれていった。でも、更にもう一度蝶槍まで登らないと小屋に辿り着かないのだ。更に15時を回ると小雨も降り始めて寒くなる。眺望はとっくに消えていた。う~ん。Escapeルートなんて無いし進むしかない。雨脚も強まってくるし、蝶ケ岳ヒュッテに辿り着いた時(16:00過ぎ)にはもう限界だった。

 

夕食時に話してみると、強靭な体力の登山者が多いのにビックリ。今朝は大天井小屋を朝4:00に出発した60代女性、4:00に燕山荘を出発した20代女性も居て、それぞれ単独行だった。他にも男女3人組で上高地から反時計回りに蝶ケ岳→大天井→槍を回って上高地に戻る強者も。しかも分担してワインボトルも持参していてご相伴に預かった。彼らからしたら、私など軟弱の極みなのかも。

 

翌日は、写真で見て期待していた妖精の池を通過。8月下旬だったので、かなり綺麗な写真を見ていたもののそれと比べると花も少なかった。

<シモツケソウ>

<センジュガンピ>

<チシマフウロ>

<コウモリソウ>

長塀山を通って徳澤へ降りた。ベンチで友人のパーティが戻ってくるのを待っていたテント泊のオジサンと話したり、各小屋を渡り歩いてのんびり各駅停車気分で槍に登るって話す人に出会ったり。縦走し切った者は気分的にも大きくなる。そんな会話を楽しみながら、ようやく「縦走した!」って達成感が湧いてきたのだった。