正月にTBSで「義母と娘のブルース」を一挙に再放送していた。全部見ているけど、綾瀬はるかファンはそれでも改めて見入ってしまった。最近はアクションものとかこじらせ女子を演じていたが、久々のハマり役で嬉しかったのだ。
<酷暑の記憶再び>
先ず、このドラマを久々に見たら、2018年の猛烈な酷暑の記憶が甦ってきた。あー、暑くて辛かった。その前年まではどんなに暑くても会社に着けば冷房でいくらでも涼めた。なのに、いざ会社を辞めてそこそこ外を歩いている時間も長くなった2018年は限界を越えた無茶苦茶な暑さでへばったなあ~。
<奇蹟>
さて、このドラマの結末を知った上でもう一度見ていくと、「奇蹟」って科白が最初からよく飛び出すのに改めて気付いた。麦田が移動販売していた「奇石の花屋」もあった。綾瀬はるかが落とした包丁がスパッと彼女の足の親指と人差し指の間に刺さって無傷なシーンもあった。
勿論、祈れば全ての願いが叶う訳でも無い。竹野内が演じるヨウイチさんは胃癌でこの世を去った。でも、第9話で綾瀬など4人の過去が繋がっていってジーンと来たが、あれだって縁であり奇蹟なのだ。
<ロボットなのか、下手なのか>
綾瀬はるかのロボットみたいな演技も日テレ「家政婦のミタ」の松嶋菜々子や「家売るオンナ」北川景子のように映ってしまい、最初は軽い拒否反応があった。だけど、やっぱり彼女の一所懸命な演技は観る人を惹きつけると思った。それは「JIN―仁―」の橘咲役でも「ホタルノヒカリ」の雨宮蛍役でも同じ事。その気迫はテレビ画面を通じて伝わってくるし、何ものにも勝ると思うのだ。
綾瀬の硬い表情はこのドラマの最後までずっと続いたものの、竹野内と馴れ初めを語る第4話や親子3人が川の字になって寝るシーン第5話などでは、ソフトな表情も偶に見られた。それに、竹野内と手を繋いで逆方向に歩きそうになってしまうシーンや、麦田のパン屋とハイタッチするシーンで何度も息が合わないのもユーモラスに描かれていた。
なので、決してロボットもどきではない。不器用な主人公を綾瀬はるかが上手く演じていたのだ。子供に名刺を差し出したり、何かといえば家族内でも土下座で誠意を示そうとしたり、まあデフォルメが過剰だったのは微妙だけど。