今夜は、1級キャリアコンサルティング技能検定・実技論述試験対策講座(オンライン)を開催いたします。
この講座は「前編」「後編」に分かれており、
今夜は前編として、事例の概念化にもつながる問1〜問3を中心に扱います。
後編は来週10月21日(火)に開催予定で、
事例指導に向けたプランニングと実践にあたる問4・問5を取り上げます。
ご予約いただいた皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
お会いできることを心より楽しみにしております。
さて、昨日の朝、
12月に実施される1級論述試験に向けた「直前対策講座」ならびに、
来年2月に予定されている1級面接試験に向けた面接対策講座のご案内をお送りしました。
※講座案内をご希望いただいている方へのご連絡です。
現在、1級論述「直前」対策講座については、
対面型・オンラインともに若干名の空席がございます。
※会場によって残席1〜3名程度となっております。
例年、CVCLABでの1級論述直前対策講座にご参加いただいた方からは、
直前対策を受講して、
「新たな視点が見つかった・整理された」
「自分では気づけなかった考えや観点に触れられた」
などの声を多くいただいています。
試験直前期だからこそ、
他者との視点共有が新たな気づきにつながることもあります。
ご自身の思考を深める機会として、ぜひご検討いただければと思います。
なお、この1級論述直前対策講座については、
後日、一般のブログ読者の方々にもご案内を予定しております。
※定員となっている日程はご案内いたしませんのでご了承願います。
追加募集の際には、改めてこのブログでお知らせいたします。
関心のある方はぜひチェックしてみてください。
※10月末までにアップする予定です。
また、1級面接対策講座については、現在大阪会場であと1名様、
オンライン講座では若干名の空席がございます。
※横浜と福岡の会場は満席となっております。
※面接対策講座は、講座案内をご希望いただいている方で満席になる予定です。
さて、本日のブログ記事ですが、
前回まで検討を重ねてきた論述練習問題①に続き、練習問題②をご提供いたします。
1級キャリアコンサルティング技能検定実技論述試験の訓練・受検準備としてご活用いただけたら幸いです。
なお、この事例問題は、
昨年度、CVCLABの対策講座で模擬試験としてご提供している事例問題を応用しております。
それでは「練習問題②」をご紹介いたします。
事例を把握いただき、各問についてご自身のお考えを整理してもらえたらと思います。
それでは始めてみましょう!!!
CVCLABオリジナル論述試験練習問題②
次の文章は、事例相談者(B)が相談者(A)とのキャリアコンサルティングについて事例指導をうけるためにまとめたものである。この事例を読み、以下の問いに答えなさい。
【相談者(A)】
女性(38歳)、大学卒業後、金融業界の営業職に従事し、現在は大手金融機関で営業部門のリーダーを務めている。入社以来約15年のキャリアがある。
【相談者Aの職場や家族等の状況】
夫(40歳)、二人の子供(8歳、5歳)の4人家族。夫も金融機関で働いていて共働き。職場に相談窓口があるが、外部の相談窓口を利用。
【事例相談者(B)】
男性(50歳)、大学卒業後、IT業界でシステムエンジニアとしてキャリアを積み、2年前にキャリアコンサルタントの資格を取得。現在、民間の需給調整機関で相談活動を行っていて、様々な相談者を担当している。相談歴2年。
【事例相談者Bが事例指導者に相談したいこと】
Aが抱える家庭と仕事の両立に関する悩みを理解し共感しようと努めたが、具体的な解決策を提示できずに終わってしまった。次回の面談の約束をしたが、約束の日にAが来なかった。その後も連絡が取れず状況が気になっている。どのように対応すべきだったのかについて指導を受けたい。
【相談事例】
Aは、金融業界で約15年間のキャリアを持ち、現在は営業部門のリーダーとしてチームを指導している。Aは、「家庭と仕事の両立に強いストレスを感じていて、特に子どもの学校行事や夫との役割分担に対する不安が大きい」と述べていた。また、「職場では部門の目標達成とチームのマネジメントにプレッシャーを感じ、家庭と仕事のバランスが取れずに悩んでいる」とも語っている。
Aは、仕事の繁忙期に家庭での予定と重なることが多く、特に、子どもの学校行事に参加できないことに「本当は子どもにとって親の存在が大事な時期だと思うのですが…。」と強い罪悪感を抱いている。さらに、夫との役割分担において、家事や育児の負担が不均等だと感じていて、それが原因でしばしば対立が起こると肩を落としながらポツポツと説明した。
Bは、Aの悩みに対して、「家庭と仕事の両立に関する悩みですね」と優しく共感的に受け止めながら話を聞き始めた。じっくりと話を聞きながら、「家庭と仕事のバランスが取れないと感じるのはストレスが大きいですね」と共感を示した。さらに、具体的にどのような状況に困っているのかを掘り下げるために、「例えば、どのような場面で特にストレスを感じますか」と問いかけた。
Aは、「子どもの学校行事があるたびに業務の調整が難しく、夫との役割分担についても頻繁に意見が食い違ってしまう。」と話し、家庭と仕事のバランスが崩れ、その影響が仕事にも家庭にも現れてしまうことがあると辛く深刻な表情を浮かべていた。
Bは、Aの気持ちや具体的な状況を理解しようと努めつつも、効果的なアドバイスや対策を提案するのが難しいと感じ、A自身が家庭と仕事についてどのように調整しているかの具体的な方法や、過去の経験を聞き取ろうとした。しかし、話が深まる前に、Aが面談を終わりにしようと感じる場面もあった。
Bは、「次は具体的な解決策についても話しましょう」と提案し、次回の面談の約束をしたが、Aは「分かりました」とだけ返事をし、その後の連絡が途絶えている。
【事例相談者Bの所感】
面談では、Aが抱える仕事と家庭の両立に関するストレスを理解し、共感することに注力した。しかし、具体的な解決策を提示できなかったことや次回の面談が実現しなかったことについて、自分の支援方法に問題があったのか、また次の面談ができなかった原因について、どのように対応すれば良かったのか、指導を受けたい。
問1 相談者Aが訴えた問題は何か、記述せよ。
問2 あなたが考える見立てに基づき、相談者A自身が問題を解決するために取り組むべきことは何か、記述せよ。
問3 相談者A自身が自分の問題を解決するために活用可能な社会的ネットワークは何か。相談者Aの置かれた環境への働きかけについて関係機関や関係者との連携を考慮し、記述せよ。
問4 事例相談者Bの相談者Aへの対応について問題だと思うことは何か。事例に基づいて記述せよ。
問5 問4で挙げた事例相談者Bの問題だと思うことの中から優先するもの一つを取り上げ、事例指導(またはスーパービジョン)における具体的な指導内容を記述せよ。