第15回1級キャリアコンサルティング技能検定実技面接試験、東京会場では、

一部の受検者の方が2月1日ですでに受検を終えられた方もいらっしゃいます。

まずはホッと一息つかれていることと思います。

本当にお疲れ様でした。

 

いよいよ今週末から、

東京・大阪ともに15日までにかけて受検日が設定されている方が多くいらっしゃいます。

まさに今、最後の仕上げの時期を過ごされていることと存じます。

 

今回のブログ記事のタイトルですが、

普段、実践演習や1級対策講座などで数多くのロールプレイセッションを観察していて感じることです。

事例指導のセッションがお互いにとって質の高いものになるか、

あるいは少し苦しい展開になってしまうか、

その大きな分岐点は、多くの場合、事例指導セッションの前半部分にあるということです。

これは決して、後半での挽回が不可能だという意味ではありません。

 

科学的な根拠も踏まえて考えてみると、

人と人との対話のメカニズムを考えてみることで理解できるところがあります。

面接の前半での持つ意味は大きいと言わざるを得ません。

 

30分間という限られた時間において、

事例相談者役の方との間に信頼関係の基盤を構築し、

共有すべき課題や目標を握り合うために最も大切な時間が、

まさにこの導入から中盤にかけてのプロセスだからです。

 

この初期の段階で事例相談者役の方が

「この指導者は自分の意図を分かってくれていない」

「なんだか威圧的で話しにくい」

といった違和感を抱いてしまったらどうなるでしょうか。

一度そのような心の距離ができてしまうと、そこから先の時間を、

本来の指導や育成のために使うことが難しくなってしまうこともあるのです。

 

1級受検者の方は、時間が経過するにつれて

「なんとか形にしなければ」と焦ってしまいがちです。

関係構築が不十分なまま、後半にどれだけ立派な助言や鋭い指摘をしたとしても、

なかなか相手の心には届きません。

それどころか、焦りからくる関わりは、

時に相手に「自分の考えを押し付けられている」と感じさせてしまい、

かえって心を閉ざしてしまうという悪循環を生むことさえあります。

 

一度作られてしまった「話しにくい」という印象や、

構えてしまった姿勢を、残された短い時間の中で解きほぐしていくことは、

熟練したプロフェッショナルであっても容易なことではありません。

 

だからこそ、面接試験においては、

後半で成果を急ぐあまり前のめりになるのではなく、

「前半の時間でいかに良質な関係性の基盤を作るか」に、

まずはじっくり没頭していく意識でちょうど良いのかもしれません。

 

事例相談者が安心して自己開示できる安全な場を作り、

相手の迷いや不安をしっかりと受け止めること。

これは普段のカウンセリング等でも同じことがいえます。

 

指導や教育的関わりというのは、その強固な基盤がさらにあって、

初めてスムーズに進んでいくものです。

序盤を焦らず、丁寧に相手と向き合うことができたなら、

後半の展開は自然と深まり、結果として質の高い事例指導へとつながっていくはずです。

 

30分間という限られた時間ですが、

その使い方の配分や意識を少し変えるだけで、展開は大きく変わります。

これから本番を迎える皆様、ぜひそのあたりを大切にして、

自信を持って試験会場へ向かってほしいと思います。