早いもので、昨日から10月が始まりました。
ただ、10月だというのに、お昼間に半袖で過ごす方が多いという状況は、
少し違和感があるような感じですね。
昨日も福岡市内では、お昼間の太陽が当たると肌が痛いくらいで、真夏日を感じ、
少し歩いただけでも汗ばむほどでした。
さて、12月に実施される
1級キャリアコンサルティング技能検定実技論述試験が近づいてきていますので、
今回のブログ記事から、昨年度(2024年度)、CVCLABが1級対策講座で使用した、
論述オリジナル事例(1事例分)を以下の通りご提供いたします。
※各設問は第14回1級最新過去問の問いに変更しています。
昨年度、CVCLABの講座を受講されていない方は、初見事例になりますので、
1級の論述試験本番と同様に、ご自身で80分間の時間を定めて、
以下の事例を読み解いていただければと存じます。
また、昨年度講座受講いただいた方にとっても、
改めて、事例を読み解き、限られた時間の中で、
ご自身のお考えを整理していく練習にご活用いただけると嬉しく思います。
なお、この事例を使った各問における考え方は、
次回のブログから記事にしていきたいと思いますので、
皆様もご一緒に考えを深めてくださいね。
それでは始めてみましょう!!!
CVCLABオリジナル論述試験練習問題①
次の文章は、事例相談者(B)が相談者(A)とのキャリアコンサルティングについて事例指導をうけるためにまとめたものである。この事例を読み、以下の問いに答えなさい。
【相談者(A)】
男性(52歳)、大学卒業後、中堅の建設会社に営業職として入職し30年勤務。
現在本社で総務人事の部長を務める。
【相談者(A)の職場や家族等の状況】
妻(48歳)、長男(22歳)の3人家族。相談者Aの会社で契約している外部の相談窓口
があり、従業員はいつでも職場や家庭のことなどについて相談をすることができる。
【事例相談者(B)】
女性(45歳)、大学卒業後、大手運送業の本社総務事務職へ入社、出産をきっかけに
自己のキャリアを考え始め、働きながらキャリアカウンセラーの勉強を始めた。
3年前に退職、現在は EAPサービス会社に所属して相談活動をおこなっている。
現在相談歴2年。
【事例相談者(B)が事例指導者に相談したいこと】
次の面談の約束をしたが約束の日にAが来なかった。その後も連絡がないので気になっている。Aの思いを受容していくことに注力したが、具体的な解決策を見出すことができず「建設業界に限った話ではない」と励ますつもりで助言したことがいけなかったのだろうか。こうしたケースの場合、どんな助言や支援が必要であったのか、指導を受けたい。
【相談事例】
Aは大学卒業後、現在の会社に営業として入社し、建設業界で長年にわたり活躍してきて、現在、総務人事部の部長として若手社員の定着に取り組んでいる。「勤続30年間で多くの変化と困難を乗り越えてきたが、最近の若手社員の離職率の上昇が業界全体の新たな課題だと感じている」と述べた。特に中堅のAの会社では若い働き手が集まりにくく、「入社してきた若い貴重な人材を大事に育てたいが、なかなか難しい…」と嘆いた。BはAの胸中を察し、「若年層への対応が難しいと感じているのですね」と応じた。
社内では若手の定着を目指して働き方改革を進めているとのこと。Aは「若年層のニーズと会社組織の要求のバランスを取ることがますます難しくなっている」と明かし、今の会社の将来にも不安を抱き始めていることを話した。
BはAの深刻な表情を見て、「若年層のニーズと組織ニーズのバランスが難しいと思っていて、また、今の会社や業界全体の将来に対する不安や課題も感じているのですね。」と受け止め受容的な態度で話を聞くように努めた。Aは「現代の若手社員とのコミュニケーションや仕事のやり方について違和感がある」ことを述べ、自身の働き方にも疑問が生じているという。
Bは「私自身は建設業界のことはよく知らないのですが…」と素直に明かしたうえで、Aが感じている不安や課題に理解を深めるため、Aの話に耳を傾け、心情に共感しながら支援を提供しようと考えた。
「これまで多くの相談を受けてきましたが、若手社員の定着率を上げたいと考える会社はとても多いです。これは建設業界に限らず、例えば運送業などでも同様の課題が顕在化しています。」と伝え、社会全体における課題でもあるので、一人で抱え込まないように助言した。
Aは「確かにうちの会社だけではないかもしれません…」と俯きながら自信のない表情を浮かべた。BはAが抱く深刻さを少しでも軽減したいと考えたが、具体的な解決策を共有するまでには至らず、とりあえず次回の面談を約束した。しかし面談日にAは現れず、その後の連絡も途絶えてしまった。
【事例相談者Bの所感】
Aの深刻な表情や話し方等から責任感の強さと誠実さが伝わってきたが、若年層に対してやや過度な苦手意識があると感じた。さらに建設業界特有の課題であると思い込み、物事を決めつけている傾向があったので、直面する課題の深刻さを理解しつつも、他業界でも同じ課題があることに気づいてもらえるように助言し、Aが少しでも楽観視できるようになればと考えた。しかし次の面談は実現せず自分のかかわりに何か問題があったのではないかと気になる。
問1 相談者Aが訴えた問題は何か、記述せよ。
問2 あなたが考える見立てに基づき、相談者A自身が問題を解決するために取り組むべきことは何か、記述せよ。
問3 相談者A自身が自分の問題を解決するために活用可能な社会的ネットワークは何か。相談者Aの置かれた環境への働きかけについて関係機関や関係者との連携を考慮し、記述せよ。
問4 事例相談者Bの相談者Aへの対応について問題だと思うことは何か。事例に基づいて記述せよ。
問5 問4で挙げた事例相談者Bの問題だと思うことの中から優先するもの一つを取り上げ、事例指導(またはスーパービジョン)における具体的な指導内容を記述せよ。