本日は福岡にて、1級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座を開催いたします。

 

福岡会場は、各月のプログラムの初日となることが多く、

その分、より新鮮な緊張感をもたらしてくれます。

 

月初に行うこのタイミングでは、

受講者の皆様にこの月の学びで扱う初めての事例を、

1級論述試験問題(CVCLABオリジナル事例問題)としてご提供し、

私自身も同じ80分間で一緒に解答を考えます。

これがこの1ヶ月通しての学びの基盤にもなり得るのです。
※対面型の講座では、論述パートを模擬試験形式で実施し、

各自で解答に取り組んでいただいています。

 

改めて事例に真剣に向き合い、集中することで、

この場が私自身にとっても新たな気づきの機会となります。 

そのことを受講者の皆様にお伝えした際の反応は興味深く、

また、受講者の皆様も同じように主体的に取り組まれるため、

そこから多くの発見が生まれます。

 

こうして得られた気づきの多くは、

その後のオンライン講座や大阪・横浜での講座にも活かされ、

講座内容がアップデートされていくことも少なくありません。

 

受講者の皆様から多くの感覚や価値観等を学び、

私自身も日々少しずつ成長しているのだと実感しています。

 

だからこそ、毎回のプログラムを通じて、
皆さまと新たな気づきや磨かれていく視点を共有し、
共に成長していける場でありたいと願っています。

本日の福岡の講座も、まさにその源泉となる学びの場になることでしょう。

 

さて、昨日に続き、2級実技試験における

「採点官・面接試験官から見た受検者の傾向」について、今回も少し触れたいと思います。

 

「4L」や「4S」で検討するといった抽象的な記述が少なくなかった…

という指摘がありました。

 

前回の記事でも触れましたが、こうした傾向は毎回続いているように思われます。

 

なぜ、ついキャリアコンサルタントあるあるの言葉でまとめてしまうのでしょうか。
理論や概念的な枠組みは知識として有益ですし、

その言葉を使うことで専門家らしく振る舞える安心感もあるのかもしれません。

あるいは、文字数の制約や、具体的に表現することの難しさから、

抽象的な表現に頼ってしまうこともあるでしょう。

 

けれども振り返ると、

知識や理論が十分でなかった頃の方が、

むしろ具体的に表現できていたのではないでしょうか。

 

実践を優先せざるを得なかった現場では、

理論よりも先に、自然に相手のことを考えて言葉を紡いでいた時期があったはずです。

 

後から理論を学んで

「自分がしてきたことはこういう枠組みで説明できるのか」

と理解が深まった…という経験をお持ちの方も少なくないでしょう。

 

だからこそ、専門用語に頼るのではなく、

概念的・抽象的なまとめ方をいったん手放すことが大切だと感じます。

 

難しいことではありますが、自分らしい、固有の表現を磨いていく。

その姿勢は2級だけでなく、1級にも通じるものだと思います。