千葉から福岡へ戻るところです。
午後から天気が崩れるような予報だったので、
予定より少し早めにバスに乗って羽田空港まで移動です。

といっても、羽田空港行きのバスは1時間に2本くらいしか来ない…^ ^

20分くらい椅子に座って待ちました。

 

それにしても昨日は濃い一日で、

朝から夜まで緊張と集中力が途切れない感じだったので、

帰りの道では一気に魂が抜けた感じになりました。

昨夜の千葉の宿泊先ではバタンキューです。

 
オリエンテーションでは大学院修士全科生の
「人間発達科学プログラム」に入学する人たちが一堂に集いました。
昨年度まで4年間学部で受講していた動画に登場する先生方がズラリと揃われていて、
結構インパクトのある会です。
各先生から学生たちに向けての熱いメッセージをいただき、
社会人大学院生だからこそできることもあるのだと改めて考えを深めたものです。
 
また、先生方はもちろん、各学生の皆様、
素敵なバックグラウンドをもつ方ばかりで、
一人ひとりのキャリアというものは、丁寧に聴いて、
何度も何度も深く味わっていかないとわからないものだなぁ…と実感しました。
全員のお話しをもっともっとお聞きしたいものです。
 
昨日はその後昼食を挟み、午後から各ゼミ毎に分かれ、
別の建物でゼミの説明や心得などをご指導いただきました。
このメンバーと共に2年間学び合うということ、
これも偶然ともいえるご縁ですので、ずっと大切にしていきたいと感じます。
 
そして改めて私自身の中で考えたことがあります。
 
1級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座を開講していて、
私自身、毎回異なるメンバーでグループワークをしたり、
実践的な見立ての意見交換やロールプレイ実践、
フィードバック等を重ねていくことが受講者様も新鮮なのではないかと考えていました。
 
昨日ゼミの中で先生方からお話しいただいたところにも通じるのですが、
ゼミ生とは短くても2年間みっちりと学び合います。
もちろん、その後もご一緒できる方もいらっしゃる可能性も高い。
同じ学習メンバーだからこそ得られるものがあるのではないか…
ということに考えを深めてみたものです。
 
先生方のお話しを伺っていると、
同じ学びの仲間や何かのつながりから10年とか30年とか、
当然にそうした学び合いの仲間を持つ意義を体験されているのです。
 

キャリアコンサルティングの勉強や事例指導などのあり方等、

その学びに取り組むとき多くの人は、

「新しい人と組んだ方が自分にない視点を得られる」

「いつも違う刺激があったほうが力になる」

と考えることもあるかと思います。

 

私自身もそのように考えることが多々ありました。

自身の経験からもそれは一理あると思えますし、

皆様もそうした経験はあると想像します。

 

異なる背景を持つ人と交わることは、

新たな気づきをもたらしてくれるでしょう。

 

一方で、例えば10年単位で同じテーマ(例えばキャリアコンサルタント同士による事例指導のあり方)を共に追い続けていくことなどの学び仲間、

これはなかなか体験されたことがない方も多いのかもしれません。


CVCLABでそうしたグループができることはあっても、

諸々の諸条件等から、なんとなく疎遠になったりして、日頃の忙しさ等から「難しいよね」といった感じでつながりを諦めてしまうこともあるのかもしれません。

 

本当に難易度の高い試験に挑むときに必要なのは、「広く浅く得ること」ではなく、

「深く自分を掘り下げ、着実に力を高めること」です。

そのために、実は同じ学習メンバーと学び続けることが大きな意味を持つこともあるというのです。

 

同じメンバーで継続して学び合うと、

最初はお互いに手探りだった関係も徐々に深まっていきます。

相手(仲間)の得意なところ、つまずきやすいポイント、

その人の特性や癖、努力の積み重ね方などが自然と見えてきます。

 

すると、単なる模範的解答を超えた

「その人が今、本当に必要としている問いかけ」

や「その人らしく力を引き出すヒント」

を互いに伝え合えるようになります。

これは単発の交流では決して得られないものでしょう。

 

また、同じメンバーと続けるからこそ、

お互いの成長過程に立ち会うことができます。

これも大きいですね。

 

今日できなかったことが、

次に会ったときにはできるようになっている。

このようなことに気づけるのは、本人だけではなくその人を知っているからこそ「以前と違うね」ということも話し合えるのではないかと思います。

その変化をリアルに見ている仲間からの励ましや共感は心に深く響きます。

自分自身の成長を他者の目を通して知ることができるのも、

継続して関わる関係だからこそ得られる体験なのです。

 

さらに、難易度の高い試験に挑む過程では、

技術や知識だけでは乗り越えられない壁に必ず直面します。

自信を失ったり、焦りや孤独感に押しつぶされそうになったりする瞬間です。

そんなとき、表面的な付き合いしかない相手では、心の支えにはなりにくいものです。

しかし、長く共に学んできた仲間なら、自分が言葉にできない悔しさや不安を感じ取り、そっと背中を押してくれることがあります。

 

たとえ励ましの言葉がなかったとしても、

「ここに自分をわかってくれている存在がいる」

と感じられるだけで、また一歩を踏み出す力になるのです。

 

もちろん同じメンバーで学び続ける中で、

マンネリを感じたり、意見がぶつかったりすることもあるかもしれません。

実はそれもまた、自分の視野を広げ、柔軟に物事を捉える力を養う貴重な機会なのかもしれないのです。

 

1級に合格すると決めたのですから、

単に効率よく情報等を集めるだけでなく、

人と向き合い、共に成長する力も磨いていくことも味わい深くてキャリア形成のあり方そのものではないかと考えることもできます。

 

「新しい出会いが力になる」と信じるのと同じくらい、

「同じ仲間と育ち合う力」を信じられるといいですね。

 

難易度の高いチャレンジだからこそ、

学び合う時間を重ねた仲間たちと支え合い、

引き上げ合いながら進んでいく道も悪くないということを考えてみても楽しいかもしれません。

 

最後に力になるのは表面的な知識の多さではない。

積み重ねてきた自分自身と共に歩んできた仲間との絆なのかもしれませんよね。