先日3月29日に、

オンライン事例指導面接セッション公開イベントを開催し、

多くの皆様に参加をいただきました。

皆様の貴重なお時間をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。

 

この事例指導面接セッションは今年で3回目(3年目)となりました。

そして毎年毎回60名様以上のキャリアコンサルタントの方にお集まりいただいております。

皆様のご関心の強さに改めて感謝申し上げます。

 

また、イベント終了後におけるWebアンケートですが、

実に95%の回収率となりました。

※昨日21時にアンケートを締め切らせていただいております。

アンケートにご協力いただきました皆様、重ねて御礼申し上げます。

 

皆様からお預かりいたしましたアンケート結果を元に、

今後のイベント運営やキャリア形成支援実践力向上に、

少しでも役立てるべく、詳細な分析等を進めてまいります。

今後とも皆様にご満足いただけるよう、さらに工夫を凝らしてまいりますので、

引き続きのご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

さて、例年のようにメッセージをいただくことの中に、

共通していることが数点あり、事例指導やスーパービジョンでの、

特に重要なテーマにもなるのだと認識していることがあります。

その一部に少しだけ触れてみたいと思います。

 

イベントでも講座でも質問をいただくことに、

「事例相談者が自ら気づきにつながる問いかけをどうして自然にできるのですか?」

といった内容があります。

 

事例指導でもスーパービジョンでも、

その目的は、事例相談者やスーパーバイジーの自らの気づきによる成長というものがあります。

専門家として自ら気づくことができた課題というものは、

学習の動機づけにも大きくつながり、ご自身の中でどんどん展開することができます。

すると事例指導者やスーパーバイザーは、

それをあたたかく見守り、支え、時々サポートする程度で十分だったりすることが多い。

 

つまり、評価と支援のバランスについて、

事例指導者の中で偏らないことが重要なのではないでしょうか。

 

事例指導者やスーパーバイザーは、事例相談者やスーパーバイジーを支援しつつも、

専門的な視点からのフィードバックを提供する必要があります。

事例指導者のフィードバックのあり方、ちょっとしたことの小さな積み重ねが、

実は事例相談者への効果的な問いかけになることが多いのです。

 

一方、事例指導者の中で事例相談者やケースに対する評価の視点が強くなりすぎると、

事例相談者がその空気感みたいなものから何かを察知し萎縮してしまうことがあります。

これは事例相談者の成長機会を損なう可能性があるのです。

 

このバランスの取り方は日頃から実践できるように意識することも重要なことです。

 

他にも事例相談者の防衛的な態度を感じられたときに起こっていること、

事例指導の面接のステップで重要になる問いかけの質的なものとタイミング、

そもそもの事例相談者が持つ価値観との向き合い方、

事例指導者自身の自己認識のあり方、

 

事例指導やスーパービジョンを学ぶうえで、様々な人間臭い感覚の課題があり、

こうしたことを少しずつでも乗り越えていくことで、

事例指導者としての対話力がより深まり、

事例相談者やスーパーバイジーの成長を効果的に支援できるようになるのかもしれません。


今年度は1級CC技能検定試験対策講座と並行し、

上記テーマでの実践型イベントを数回に分けて企画してまいります。

ぜひ、体験してみたいと思われる方は、今後のブログでのご案内を参考にしていただきながら、

参加をご検討いただけたらと思います。

 

1級キャリアコンサルティング技能検定試験の対策を考えるとき、

他者等が独善的に解説している内容を鵜呑みにするのではなく、

実践家として対話の素養を磨く本質的な取り組みに力を入れることで、

瞬間瞬間のその場での言葉の選択や間合いが磨かれていくのだと考えます。

 

今後も、キャリアコンサルタントとしてのスキルアップや、

実際の現場で直面する課題に対応するための具体的な場面を共有できる場として、

引き続き皆様と一緒に学びを深めていければと思っております。

 

そして第15回1級キャリアコンサルティング技能検定試験に受検者の皆様が合格すること、

これをひとつの大切な目標として、共に努力を重ねてまいりたいと存じます。