今年度の後半までCVCLAB主催の講座に参加いただいた方と、
継続的にご案内をご希望いただいている1級ホルダーの方へ、
昨夜、オンライン事例指導面接公開セッションイベントの先行ご案内をいたしました。
たくさんの方に関心をお寄せいただき、
本日現在、多くのお申し込みを承っております。
早速ご検討くださりありがとうございます。
ぜひ楽しみにしてご参加いただけたらと存じます。
明日にはブログ読者の方へ、
本イベントの概要とお申し込み方法等を更新したいと思っています。
さて、昨日の記事等を踏まえ、
興味深い問いかけを下さる方が複数名様いらっしゃいましたので、
私なりの今の考えを、少し書いてみたいと思います。
ブログでは主に1級キャリアコンサルティング技能検定試験について
記事を書いていますので、事例指導を基準にして書いてみます。
「どうすれば良かったか」
「どんなやり方があるのかな」
といった問いであれば、
学習を積み重ねている生成AIでも対応できるような水準かもしれません。
例えば、
1級の対策講座がその域を超えていないようなコンテンツだとすれば、
その多くは、キャリアコンサルティングの流れなどに当てはめた視点から、
事例相談者の不出来なところを指摘することになりそうです。
このくらいの視点はすでに生成AIが実現可能な水準にある発想だと考えます。
事例指導者が
「ここで〇〇してみたらどうか」
「ここが〇〇となっているように思いますがいかがですか」
という提案自体は、一見、もっともなのかもしれませんが、
まさにそれは生成AIが提案してくるものと然程変わらない可能性もあるのです。
実際、生成AIは、知識や技術を学習・再現することはできます。
これをひとの進化や発達と類似しているとして考えること自体、
キャリアに関する対人援助の側面でズレてくるように私は考えます。
「仕事に対するマインドや意志」 というひとが持つ要素については、
生成AIでは、ひとのように個別の経験やそこで生成される価値観等から形成されるものではありません。
つまり、本質的に同じ形で取り込むことは難しい…
というか、生成AIにしてみればそんな不効率なことに労力を費やす必要もないかもしれません。
ひとの進化や発達、成長といった側面は、生成AIの進化??とは大きく異なります。
人間が持つ個別的な非合理さやその価値観、想い、
社会システム等から備わってきている感性等、
不自由な生き方をする場合も、
そこにそのひとが持つ大事なマインドがあるのかもしれません。
一方、生成AIは、あらゆる価値観や行動パターンを模倣することは可能です。
しかし、これをキャリアコンサルタントがやっても意味がないように思います。
ならば余程生成AIにキャリア面談をさせたり、
スーパービジョンをさせたりした方がいいということにもなりかねません。
生成AIが表面上
「それらしい意志やマインドを持っている」
ように見える場合もあるでしょう。そしてそういう学習は積み重ねられるのです。
「生成AIは仕事に対するマインドや意志を本質的に持つことはできない、
一方でそれらを模倣することは可能」
という説明が、今は適当なのかもしれません。
生成AIは「データからパターンを学習しそれに基づいて出力を作る」仕組みになります。
人間のマインドや意志というものは、
個の経験、価値観、感情、判断等の積み重ねによって生まれるものですが、
生成AIはこうした「主体的な経験」や「自らの価値観」を持っていませんよね。
そのため、見た目はそれらしく振る舞えても、
本質的にはデータをもとに模倣しているに過ぎないということもわかると思います。
長い余談となりましたが、
生成AIの活用に関しては、どんな業界でもテーマになっています。
カウンセラーの養成、キャリア形成支援者の養成にもある水準までの中で、
十分に活用できるところまできていると思います。
だからこそ、カウンセリングマインドというものがなんなのか、
それがクライエント支援にどのように役立つのか、
原点に立ち返り、考えてみる機会になればと存じます。
※事例指導公開セッションイベントにおいてもこうしたところもテーマになります。