現在、こちらニューヨークの日時は2月25日(火)17時過ぎです。
本日も一日晴れ時々曇というようなお天気で、
この5日間、お天気に恵まれていて移動等においてもとても助かっています。
仕事の兼ね合いからブログ記事をアップする時間帯がずれたので、
今回は、昨日24日のことを含め更新したいと思います。
昨日24日も快晴の中、地下鉄でウォール街まで繰り出しました。
ニューヨーク証券取引所と「恐れを知らぬ少女」像
リーダーシップを発揮する女性の力と可能性の象徴です。
2018年12月にこちらへ移設されているとのことでした。
ニューヨークでは様々な国の方々が、
頻繁にコミュニケーションを交わしている姿が特に印象的。
たとえば、像の前で人々の振る舞う姿は多様です。
写真を撮るシーンだけでも、
多国籍の方々がそこにきちんと並んで写真を撮り合う姿、
そこにはそれぞれのひとに備わっている人間らしさ、
また、見知らぬ他者への興味と関心、尊重を感じることがあります。
さて、今回の記事では、
数年前から私が1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座などにおいて
講義に取り入れているパラレルプロセスについて少し触れたいと思います。
パラレルプロセスとは、事例指導のセッション場面でたとえると、
事例相談者であるキャリアコンサルタントとクライエントとの関係に類似した状況が、
事例指導者と事例相談者との関係において起こることといえます。
また、事例相談者がキャリアコンサルタントとしてクライエントの支援をしていく中で、
その前に受けた事例指導の過程において事例指導者からのかかわり方の影響等が、
実際のクライエント支援に反映することがある…という現象もパラレルといえます。
こうして考えてみると、
たとえ30分間の事例指導ロールプレイだったとしても、
その体験はお互いに現場での支援に影響していくことがわかります。
実際の事例指導の場面においても、
事例指導者の態度や振る舞い、そのかかわりは、
事例相談者を大きく揺るがすことにもなるのです。
よって、事例指導者には相応の責任と覚悟が必要になるのだと考えます。
事例指導について、
1級試験の評価細目などに様々な要求的なものが概要として説明されていますが、
その全てを常に網羅しているひとが1級の絶対条件でもないはず。
事例相談者とのリアルな対話関係性を構築していく過程があることについて、
限られた時間で正確にそれを全て実践しなさいということはあり得ないことでしょう。
ただ、初回の事例指導の実践場面で考える重要なこととして、
まず、学習に来た事例相談者への支持的なかかわりというものが必須であることはいうまでもありません。
対人での支援の基本に据える機能であり、目の前のひとを支持することで、
事例相談者は自己肯定感を高め、勇気や自信をもって、
新たなキャリア形成支援のあり方にトライできるようエンパワメントが可能になります。
事例指導という「相談」に来るということは、
なにかしらうまく解決に進まず、
キャリア形成支援者としてのパワーレスな状況であることが
大なり小なりあるのだという認識を持つ必要があります。
だからこそ「根拠を持ってそのひとの思いや考えから善さを味わう、
お互いに気づけることを共に喜ぶ、
ストレングス視点でみることで状況の認識枠組みを変えてみる、
等々。
こうした事例指導者のあり方がエンパワメントに寄与するのだと思います。
ぜひ評価的にならないように注意してほしいところです。
1級論述問題などを考える際も、これが本当に実技として重要だと考えています。
事例指導者のどこかあたたかな、支持的なかかわりは、
単独で発揮されるわけではありません。
実際には、支持的な基盤がふたりの間で醸成され、
特に事例相談者にとっての安心の場を感じられるほどに、
教育、育成的、そして管理的なかかわりがその基盤に含まれていくものなのです。
つまり、それは「あいのて」のような効果として機能するものなのだと実感しています。
事例指導のセッションにおける「パラレル」を実際に体験することが、
お互いに事例指導の効果として分かり合えるのではないかと思います。
そしてこれはロールプレイでも起こる現象であることも理解を深めたいところです。