昨日に続き、
横浜で1級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座を開催いたします。
本日ご参加いただく皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
会場までお気をつけてお越しください。
今回の記事では、
1級キャリアコンサルティング技能検定試験でひとつの課題となる「口頭試問」について、
回答の際の冗長性を取り上げてみたいと思います。
なお、「冗長的」と表現すると、
どこかネガティブな意味が込められているように感じることも少なくありません。
一方で「冗長」という表現は使われ方によって、少し余裕の意味を感じることがあります。
バッファという表現に関連しますよね。
「冗長」の対義語には「端的」や「簡潔」という言葉があると思いますが、
「端的」「簡潔」の方が美しく知的で、
「冗長」は無駄でまとまりのない、
悪いイメージとしてとらえられることがあります。
クライエント支援を振り返ってみると理解しやすいことだと思いますが、
当然に、相手の「冗長」ぶりをどっぷり味わうことができるというのは、
カウンセラーの態度やスキル、必要な性質や人柄なのではないかと思うのです。
「簡潔」「端的」を追い求めるばかりでは、
かたく余裕がない、人間らしさが足りない、どこかひとを思いやることができない…
そんなことにもつながる気もしなくはありません。
さて、1級キャリアコンサルティング技能検定試験では、
この「冗長的」なことが必ずしもプラスに働かない場面もあるのかもしれません。
特に「口頭試問」などにおいては、ネガティブに働くことが多いイメージがあります。
つまり回答が長くなってしまうことが試験として不利になることもあるのです。
少し考えてみたいと思います。
口頭試問で「冗長的」になるのは、
受検者の方の心理的な要素が深く関わっていると思います。
…かといって、単に焦っているからということでもなさそうです。
試験の場面では、第一に「正しい答えを出さなければならない」
というプレッシャーを感じることが多いものです。
※私の感覚ですが。。。
こうした状況下では、どこか誤解を恐れたり、
試験官に十分に伝わらないことを避けようとするあまり、
ついつい話す量や説明が長くなりがちですよね。
完璧主義的な傾向があることも影響を与えるかも…と感じます。
完璧に理解してもらおうとするあまり、
必要以上に詳細の話を盛り込んでしまうということもあるのだと思います。
試験の結果が重要だと感じているからこそ、
どうしても「完璧な回答」を目指す気持ちが強くなります。
よい面もありますが、同時に冗長になりやすい原因ともなります。
細かい部分まできちんと伝えようとすることで、
逆に全体のポイントがぼやけてしまうことがあるのです。
完璧を目指せば目指すほど過剰に情報を提供しようとする傾向が出るのかも。
あと、試験官の質問の意図が理解できていないとき、
あれもこれもと色々な視点を盛り込んでしまうことがあります。
そうすることで、試験官に自分の理解の広さをアピールしようとするのですが、
結果的に要点が散漫になり、話が長くなってしまう。
もちろん、緊張や不安からの焦りがあることも考えられます。
これらが回答を冗長にする原因となることもあるのかもしれません。
試験の場面は多くの受検者の方にとってプレッシャーがかかるもの。
特に、この結果が自分の評価等に直結するという不安や緊張は避けられないものです。
試験というものはいつまで経ってもあまりいいものではないですよね。
口頭試問に自信がないと感じると、
答えが足りていないのではないか、あるいは不完全ではないか…
という恐れも生まれます。
これも説明を長くする一因となることがあります。
自分の答えがしっかりと伝わるようにと、過剰に詳細を述べてしまうという感じです。
試験官に「しっかりと伝えたい」という気持ちが強くなることも、
冗長な説明を引き起こしていると考えています。
特に1級の試験では、受検者自身が相手にどのように理解されるかに敏感になり、
その結果として言葉が多くなってしまうこともあります。
自分の答えが相手に十分に伝わるかどうかに焦点を当てすぎると、
余計な情報を織り交ぜることになりがちです。
これはロールプレイなどでも出現する現象だと考えます。
「冗長的」な回答をなるべく避けるため要点を絞って話すことが重要です。
焦点を絞り、簡潔に伝える練習をすることは、
試験だけでなく、普段のクライエント支援でも役立つはずです。
冗長にならないようにするためには情報を選び、焦点を絞って伝えること。
この記事にフィットするところがある方は、ぜひ取り入れてみてください。
特に、口頭試問に苦手意識がある方、まだ試験まで日にちがありますので、
自己表現のイメージをしてみてくださいね。
1級の合格を心から応援しています☆