昨日に引き続き、

本日も大阪にて1級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座を開催いたします。

ご予約いただきました受講者様、

会場までお気をつけてお越しくださいませ。

皆様とお会いできることを楽しみにしております。

 

昨日は1級キャリアコンサルティング技能検定実技面接試験の受検に向け、

事例指導のロールプレイと口頭試問について合計4セット実施しています。

 

先月まで講座時間の半分は論述対策の時間にあてておりましたが、

今回からは朝から事例指導面接実践に絞り皆様と経験的学習を進めています。

 

学習仲間とペアを組み、

ロールプレイや口頭試問の経験を積み重ねておくことは大切なことですし、

さらにはお互いでのフィードバックも重要な機能を持ちます。

このフィードバックのあり方が実践でそのまま役立つことを、

講座の場で実感できる演習が必要なのだと考えます。

 

試験のためだけのロールプレイや口頭試問の練習というものは、

どこか表面的で内容が形式だけになりがちで、

例えば30分間の指導方法や進め方だけに注意が向いてしまいます。


これでは実際の事例相談者役の方からしてみても、

どこか心地悪く本当の時間を共に過ごしているという実感がわきません。


時々そうしたロールプレイに付き合ってくれるひとはいるかもしれませんが、

表面的なものには事例相談者の方が納得することはないでしょうし、

また、試験官の先生方がうなずくことなどないと信じています。

※試験官の先生の顔色をうかがったところでよいことはないと思うのですが…。

 

事例指導では、

事例指導者が予め準備したような計画通りにはいきません。

※これはそもそもキャリアコンサルティング面談の演習も同じです…。

 

自分の思い描いた通りにいくような段取りを考えているのであれば、

それは実技としての事例指導の演習ではなく、

反応が一律化・一般化されたロボット対応を基準にした方程式通りのルーティンワーク、

単なる同じ所作の繰り返し作業等にしかならないと思うのです。


これでは目の前に存在している「ひとりのキャリアコンサルタント」に目を向けていることにはならないように感じます。

 

ですから、ケースの内容など事例指導者が想定するものではなく、

事例相談者が自分で説明をしながら、また事例相談者自身が自分のケースを理解していく、

深めていく、そんな場面を通して、事例指導者も事例相談者の理解を味わいながら共に成長していくという過程を経るのです。

 

昨日も受講者(受検者)の皆様にそれぞれ自由にケースを選択していただき、

ペアで事例指導の演習を行ってもらいました。

 

事例指導者がケース内容を知りたいというよりは、

そのケースを抱えている事例相談者自身の考えや思いを理解したい、理解しようと努めているからこそ、

事例相談者が自らのケースを他者(事例指導者)に説明していくことで、

事例相談者自身が自分とクライエントとの間で起こっていることを改めて深めてみていく、

これによってケースの理解がさらに進み、事例指導者への説明がさらに豊かに変化していく、

よって、事例相談者自らが自身の課題に気づいていく…

 

このようなセッションがいくつかございました。

 

このような現象は「こうやろう」「こうすればいいのかな」と考えて起きることではないのです。

試験対策自体の前もっての準備自体がどこか誠実さに欠けてしまうこともあり、

そもそも自分の思うようになどなるわけがないことを理解しておかないと、

いつまでも型にハマった準備を磨くことになりそうです。

 

事例指導者(受検者)の方が1級実技面接受検の準備をする際に重要なこと、

また、試験だけでなく、今後においても実践力向上に重要なこととして、

ご自身の対人カウンセリングスキルをしなやかに発揮できるための、

カウンセリングマインド自体を磨くことに全霊を注いでいくことに限るのではないかと思います。

 

どれだけ知識や技能を備えたとしても、

相談を受ける際の窓口ともいえる「カウンセリングマインド」が、

ある一定の水準以上に保てていなければ、

その知識や技能、前もって準備していることなど、

事例相談者の成長の阻害要因にもなりかねません。

 

そしてマインドは自分次第で磨いていくことができる。

ロールプレイの経験から、どのように学習していけるのか、

常に考えて本質を掴む演習を重ねてほしいと願っています。

 

たかぴー(偉そう)な記事にしていますが、

このブログは私自身の公開日記であり、また自分への戒めでもあります。