いよいよ、
第14回1級キャリアコンサルティング技能検定
(学科および実技論述)試験の前日となりました。
1年間に一度の機会。
受検者の方にとって緊張感の高い一日となります。
協議会による国家資格キャリアコンサルタントの資格試験は年に3回、
そして、
2級技能検定試験は年に2回の実施があるので、
それぞれ受検機会としては1級の倍以上となります。
1級は特に実技の難易度が高いうえに年に一度のチャンスということで、
資格取得を目指している方にとって、
その分、肩に力が入ってしまうこともあるかと思います。
考えてみれば多くの試験は、
一年に一度というものも多いものですが、、、
いずれにせよ、
普段と異なり大なり小なりドキドキしている状況をゆっくり受け容れながら、
純粋な自分をじっくり味わってみることも必要かもしれません。
私も明日、大事な面接審査試験が控えています。
昨年度から本格的に準備を重ね、
今年10月末にようやく提出することができた研究報告書。
その審査面接が明日なのです。
研究報告書と別に明日用の説明資料を作成し、
与えられた時間内でプレゼンが終えられるようリハーサルを幾度も繰り返し行っています。
試験で審査いただく先生方からの諮問内容がわからないので、
どのような問いにも、自分の言葉とその想いを如何に簡潔に説明できるか、
諸々イメージトレーニングを繰り返しています。
1級受検に挑む皆様が近くに感じられるので、
いつもその姿からの勇気と覚悟を感じながら、
私自身、皆様の心情に並んで一緒に学びと歩みを重ねています。
お互いに悔いの残らないような試験にしていきましょう!!!
そして本日、
福岡会場で1級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座を開催いたします。
朝10時から15時までの間、
受講者の皆様と論述事例問題を活用して色々と考えていきたいと思います。
一つひとつの予期せぬ学びの瞬間瞬間が、
明日の試験当日での支えになっていくものだと思います。
本日お会いできる方、どうぞよろしくお願いいたします。
なお、先日メールでご案内の通り、本日の会場はいつものところと異なります。
ご来場の際、ご注意くださいね。
さて、本日は試験前日ということで、
改めて1級キャリアコンサルティング技能検定実技論述試験について触れてみたいと思います。
なお、このブログ記事は、
昨年度第13回論述過去問を基準にした記事となりますので、
万一、今年度において設問に何かしらの変化があるとしたら異なる点が出てくるかと思います。
先ず最初に、
相談者が訴えた「問題」を問われている問いでは、
相談者が訴えている問題だけを記述したい。
つまり、事例指導の場面を想定すれば、
事例相談者が認識している【相談者が訴えた問題】
そして事例指導者が認識できる【相談者が訴えた問題】
これをあわせたものを表現したいですね。
受検者が事例指導を行う事例指導者の立場にあるからこそ、
事例相談者の考えを通しながら自分の認識を整理する過程が大事だからです。
実技として考えたいところです。
間違っても、
事例相談者や自分(事例指導者)がとらえた
相談者の問題(問題の本質等)を記述しないようにしたいもの。
どうかすると、
CL視点とCC視点が入り混じっているような解答があるように感じます。
次に、
あなたが考える見立てに基づき、相談者が「問題」を解決するために取り組むべきこと、
これを検討する際は、
例えば、問1で認識した相談者の訴えた「問題」を手がかりにしたいものです。
前述の通り、事例相談者が認識した相談者の訴えの内容を通し、
自分(事例指導者)も相談者の訴えを認識しているわけですから、
これらは全て「あなたの見立て」の一部となるでしょう。
要するに、CL視点を見立てているわけです。
その内容を基礎にして考えると、
あなたのCC視点(問題の本質)も出てくるでしょう。
そのCC視点(これもあなたの見立て)と、事例相談者のCC視点を合わせ、
相互性を意識して、相談者が幸せになるためにはこんなことに取り組む必要がある…
と解答を考えていけばいいと思います。
ここでは、相談者が取り組むべきことを書くだけであり、
間違ってもキャリアコンサルタントの支援内容を描くことのないようにしたいもの。
確かに相談者には側面的支援が必要なことも多いですが、
キャリアコンサルタントの支援内容を問われているわけではありません。
次に、相談者を支援するために必要なネットワーク。
これは事例指導者がネットワークをつくるわけではなく、
事例相談者が相談者を支援するわけですから、
事例指導者としては事例を活用し、
事例相談者の今後の成長のためにもコーディネートしていく必要があります。
相談者を取り巻く環境を視野に入れ、
その関係機関や関係者を巻き込み、
相談者の幸せのために、何ができそうか、
そのためには、事例相談者がどんなネットワークを構築し、
そして相談者を取り巻く環境にどんな介入ができるとよさそうか、
具体性をもってイメージしていきたいところです。
事例相談者の立場等を視野に入れながらリアルに考えてみましょう。
問4と問5の事例指導実践に関しては、
多くの受検者の方が、問いの意味合いを明確に理解されているところだと思います。
また、明日の午前中にでも、記事にしてみたいと考えています。
なにはともあれ、
問1で時間をかけすぎることはこの論述試験を乗り越えていくうえで不利になりそうです。
かといって、問4、問5から考えるということをすると、
事例指導を誠実に考えていく過程を無視した結果論だけの粗い解釈になります。
設問の設計が事例指導をプランニングするうえで、
最も大切な要点と過程になっているはずです。
問1から順番に考えていくからこそ、事例相談者への理解が相応に進み、
問4や問5での考えが充実するのだと思います。
だからこそ、問1で躓くことのないよう、
ご自身でタイムマネジメントをしっかりとしてほしいと思います。
ご自身が鉛筆、シャープペンシルで記述する時間を踏まえ、
80分間での集中力を保ち、問1から問5までの全てが事例指導の実技であることを意識して臨んでほしいと考えます。