1級キャリアコンサルティング技能検定(学科・実技論述)試験当日まで20日間弱となりました。

明日11月20日には受検票が発送される予定です。

 

毎日が時間に追われている感じがして、

まさに現在大学で受講している「時間を極める」の講義内容が身に沁みます。

 

さて、今回の記事では、理論や技法の翻訳を通じての私たちの微妙な誤解からくるズレと、

それが面接等の実践等にどのように影響を受けるかといったことに少し触れてみます。

 

一例を挙げると、

キャリアコンサルタントの多くの方がご存知の技法のひとつにマイクロ技法があります。

この階層の中に、例えば「はげまし」や「いいかえ」等の訳語があり、

ロールプレイ等のフィードバック場面でもよく使われていますよね。

 

マイクロ技法にあるように

「ここではもっとはげますほうがいい」

「ここではいいかえを使ったほうがいい」

などなど。

 

もし1級受検をする水準の方が上記のように解釈しているとしたら、

実に勿体無いことになりそうです。

 

実際、上記に挙げた例を踏み込んで書くと、

翻訳されたものが「はげまし」「いいかえ」と表現しているだけであり、

私たち実践家が、それを文脈等によって変化させた語感を持たなければ役に立ちません。

 

「encourage」を「はげまし」と訳すのではなく、

場合によっては「話を促す働きかけ」や「合いの手」を行うと認識すれば、

日本人が単に認識する語感の「はげます」とは異なります。

 

「いいかえ」も同様。

日本人が語感で受け取る「いいかえ」とは異なるはずです。

そこでなんのために「いいかえ」をするのか、ちょっと考えてみてほしいものです。

 

翻訳されたものを信じるだけなく、

実際にその翻訳前のものを、自己の学びの経過からどのように吸収・消化していくのか、

このアップデートがものすごく大事なことになります。

 

誰かが「これで正しい」とするものを自分の中で問い質してみることが重要で、

初学者段階等で学んできたことを進化させていく必要もあるのだと思います。

 

こうしたことが、1級受検時にも影響することもあると思います。

事例相談者に対してつい

「マイクロカウンセリング技法にある(はげまし)をしたら…」

などといったところで、その意味が互いに合わないことにもなります。

 

お互いにマイクロ技法の「はげまし」の意味が異なるのですから当然ですよね。

 

自身が当たり前と考えていたことも、

できる範囲で一つひとつ丁寧に確認していくことも、

自己研鑽の一環になっていくのだと考えます。

 

そしてどんなことでも、些細なことでも、相手が自分と同じ認識であると思い込むことは、

相手への理解を深めていく阻害要因になるのかもしれません。