本日も福岡で1級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座を開催いたします。

 

今朝の福岡は雲に覆われた空の模様です。

予報では夕方から雨が降り出してくるようなので、

講座にご参加くださる方は傘を持っておでかけください。

皆様にお会いできることを心から楽しみにしています。

 

さて、今回の記事では第13回1級キャリアコンサルティング技能検定実技論述試験に出題された問5について、

前回に引き続き、同様の図を活用して一つの考え方で解説をしてみます。

ご関心のある方は、ご一緒に検討してみてください。

 

まず、問5について改めて確認してみましょう。

 

問5 問4で挙げた事例相談者Bの「問題」だと思うことの中から優先するものを取り上げ、具体的な指導方法を記述せよ。

 

このブログでは幾度か解説をしていることですが、

「優先するもの」という表現が気になる方も多いのではないでしょうか。

 

ここで事例指導者(受検者)の考え、原理原則的な発想にとらわれ、

事例指導者として譲れないとする経験値や価値観に基づくものを「優先」されても、

事例相談者Bからすれば、えらく迷惑な話にもなりかねません。

 

下の図を少し眺めてみて欲しいと思います。

 

 

論述試験も実技試験なのですから、

実際の事例指導の場面をイメージして、事例相談者と自分(事例指導者)との関係性、

そしてそこでリアルに醸成されていく相互作用を意識した発展的な指導プランを描いて欲しいと思います。

 

こうした対人に関わる態度というものは、

キャリアコンサルタントの実践力向上に向けた大事な一歩でもあるのではないでしょうか。

 

もし仮に原理原則に基づいて「優先」を取り決めるとしたら、

なんでもかんでも(どんなケースでも)、

「基本的態度」と「関係構築」に多大な影響を及ぼす

「傾聴力」に優先的問題点が偏ってしまいそうです。

 

それでは事例相談者Bの学習動機づけにはなりにくいでしょう。

事例指導者は、事例相談者の学習力をアップさせていく役割があります。

 

そうしたことを十分に考え「優先するもの」を取り上げてほしいと思います。