昨夜、オンライン事例指導講座に参加いただいた方、

どうもありがとうございました。

JCCの担当者様と私を含め、計18人のキャリアコンサルタントが集まり、

学びを深めていく貴重な機会となっています。

 

オリジナル論述事例を活用し、

第13回1級キャリアコンサルティング技能検定論述過去問の問1〜問3までと同様の設問を皆様と一緒に考えてまいりました。

様々な意見等が交わされ濃厚な時間になったと感じています。

再来週には、昨夜と同じ事例を使って問4と問5について皆様と考えていきたいと思っています。

またお会いできることを心から楽しみにしています。

 

さて、今回のブログ記事について書きたいと思います。

 

先日のイベントや昨夜の講座でも解説してきたことですが、

1級キャリアコンサルティング技能検定の実技論述試験では、

キャリアコンサルタントが構築すべくネットワークについて設問があります。

それは事例に登場する相談者(CL)を取り巻く環境を考慮したものを考える必要がありますよね。

 

この設問についてそれぞれの考え方を話し合っている際、

興味深いことのひとつに、

いつの間にか主語がキャリアコンサルタント全般になっていることがあります。

 

その問題の設問は以下の通り。

 

問3 相談者Aを支援するために必要なネットワークは何か。相談者Aの置かれた環境への働きかけについて関係機関や関係者との連携も考慮し、記述せよ。

 

この問いを読んで、

《誰が支援を行う側に立つのかは問われていないから、

キャリアコンサルティングを行うひと(キャリアコンサルタント全般)を対象に、

相談者Aを支援するために必要なネットワークを問われているのだ…》

という認識で解答を考える場合があるのです。

 

いかがでしょうか。

 

そもそも…そのように考えている場合、

次の文章は、事例相談者Bが相談者Aとのキャリアコンサルティングについて事例指導をうけるためにまとめたものである。この事例を読み、以下の問いに答えなさい。

 

事例問題の冒頭に、この上記の説明があることを忘れてしまっているのかもしれません。

 

私が講座等で解説する際に使用している図を参考までにお示しすると以下の通りです。

 

 

事例相談者Bが学習者として事例指導を受けにきていることを忘れてしまったら、

実技・実践としてズレてしまうように思います。

 

例えば、

事例相談者Bの実務経験や立場、組織的な位置付け等をまるで考慮せず、

事例指導者(受検者)が何か一般化したアドバイスをしても、

事例相談者Bにとって、実現困難な「机上の空論」に陥りやすいでしょう。

 

事例相談者Bが事例記録を起こしながら捉えている

相談者Aを取り巻く複数のステークホルダーと連携するスキルを、

事例相談者Bに対し段階的に高めていくような事例指導が望ましいと思います。

 

ここで問われていることは、

事例相談者Bへのかかわりをわきにおくことではありません。

事例相談者Bと相談者Aとの関係性を踏まえ、

事例指導者が事例相談者Bに対しどのようにコーディネートできそうか、

それを問われているのだと考えられます。

 

次回のブログでは、

事例指導プランと事例指導実践にかかる問4、そしてその後に問5を解説したいと思います。