昨日に引き続き、

本日も横浜で1級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座を開催します。

 

ついこの間までの異常な暑さがようやく落ち着いてきて、

昨日も今朝も、横浜はとても過ごしやすい気温になっています。

 

本日講座を受講いただける方、横浜までご足労をおかけいたしますが、

どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

さて、昨日の講座の中でも触れたお話しですが、

例えば、1級キャリアコンサルティング技能検定の実技論述試験で問われている

『問1 相談者Aが訴えた「問題」は何か、記述せよ。』

という設問の意味合いを実技(実践)の視点から考えてみます。

 

この1級論述試験の前提には、

『次の文章は、事例相談者Bが相談者Aとのキャリアコンサルティングについて事例指導をうけるためにまとめたものである。この事例を読み、以下の問いに答えなさい。』

とあります。

 

つまり(キャリアコンサルタントとしてあなたが考える)のではないという事です。

※正確にはキャリアコンサルティングをあなたが相談者Aに実施するとして考えるのではないということ。

 

2級論述試験問題の

『問1相談者がこの面談で相談したい「問題」は何かを記述せよ。』

と同じ意味合いではないのです。

 

こうしたことを理解するために

「視点取得(perspective taking /パースペクティブ・テイキング)」

を考えてみることが有効です。

 

事例指導者(受検者)が事例相談者Bの視点を理解しながら、

自ら(受検者)の主訴の見立てを行う過程は「視点取得」と関連しています。

 

事例指導者が事例相談者Bの視点を尊重しつつも、

より広範な視点で相談者A(クライエント)が訴えている問題を見立て、

両者(自らと事例相談者B)の視点を調整することで、

新たな洞察(事例指導における相互作用を踏まえた本質的な考えと仮説・理解等)を引き出します。

 

この認知過程は高次でエネルギーを要するスキルになるかもしれませんが、

どなたにでも備わっている磨くことのできる能力でもあります。

 

そしてこれは1級論述試験問題の全てと面接試験、口頭試問でも重要になります。

 

1級を受検される方には、

実務・実践的な視点から事例指導の実技論述にも面接にも取り組んで欲しいと願っています。