第14回1級キャリアコンサルティング技能検定試験の受検案内配布が1週間後(9月11日)となり、
試験会場等の詳細等が公開されるかと思います。
ひとつの節目ともなる資格試験について、まず目標の日程がみえていることは、
一日一日を噛み締めるように過ごしていく糧にもなります。
さて、今回の記事ですが、
1級の論述試験準備をしていく中で躓きやすい一つのテーマにしたいと思います。
論述解答記述の中で、
「自己理解不足」「仕事理解不足」「コミュニケーション不足」「中長期プラン不足」
「リソース点検不足」「認知の歪み」「思い込み」「焦燥感」「孤立感」「失望感」「挫折感」等々…
このようなワードを取り入れる傾向があるといわれます。
上記の視点から、
事例相談者に対してクライエントへの支援が不十分であると説明(記述)している場合が多いのかもしれません。
また、事例相談者に対して、クライエントが抱く
「感情」「認知」「行動」「価値観」「意思・意志」等々…について、
理解していない、理解が足りない、問題解決志向で進めてしまっているなどなど。
このような評価をして、そのまま解答記述している場合もあるかもしれません。
私たちキャリアコンサルタント業界の体系的、且つ一般化した学習表現は、
内輪だけで情報を効率的に伝えるために重要なのかもしれません。
一方で、事例記録の箇所等を具体的に使って自身の言葉で説明を深めることで、
複眼的な表現力を鍛えることができるはずです。
私たちがお互いに理解しやすい単純な体系的表現では大事なところが省略されることが多いです。
具体的な詳細や背景情報を説明することで内容をより深く理解できるようになり、
これによって専門用語や体系的な概念が、実際の状況・事例にどのように適用されるかが明確になりやすくなります。
抽象的な概念や体系的な表現に留まらず、
より具体的に説明することで、理論的な内容をも実際に結びつけて理解を深めることにもなります。
そもそも「自己理解不足に焦点が当たっていない」とか「傾聴ができていない」というような表現では、実技試験で求められている解答水準ではないかもしれません。
さらには、多角的な視点を取り入れることを訓練することも重要です。
これは学習メンバーがいることで効果的な側面がありますよね。
例えば、ひとつの事例に対して、他の異なる視点やアプローチから説明することで、
より豊かな理解が促進されていきます。
これによって他者にもわかりやすく伝える工夫を見出すことにもつながります。
論述問題を活用した訓練は、体系的な表現だけに留まらず、
具体的な事例からの説明を組み合わせる能力が向上し、
複眼的な視点を持つことができるようになるので、そうしたところに意識を向けて、
方眼用紙等に文字を書き出すワークを繰り返していくことも重要です。