昨夜は、日本キャリア・カウンセリング研究会(JCC)主催特別講座において、

講座受講者6名様とご一緒に事例指導について考えていく時間を過ごしました。

受講いただきました方、どうもありがとうございました。

 

講座の中では、キャリアコンサルタント同士だからこそ、

理解し合えるような場面等を創造できるのだということを改めて言葉にしています。

 

1級キャリアコンサルティング技能検定試験を受検される方には、

実際に実践を長年重ねてきている方も多く、

キャリア支援についてそのスタンスや心得が多様であると感じます。

 

一方、捉え方に共通の傾向等もあるようにも感じられ、

例えば、「気づきを促す」という言葉を、

「自分(私)の考えを相手へ気づかせる」という意味合いとして

一方向に解釈する点などが挙げられます。

言葉の認識のあり方で、事例相談者への向き合い方も変わりそうですね。

 

クライエント支援の際でも、

キャリアコンサルタントが持つ視点=クライエントの問題の本質としてしか認識していないとなると、同じような支援スタイルにもなりそうです。

(如何にキャリアコンサルタント側の視点に気づかせるか…)

と、クライエントへの働きかけについて考えている。

自分が持つ視点や見立てに気づかせるため、

あれこれ工夫しようとしていることもあるでしょう。

 

これと同じようなことが事例指導の面接でも起きているようです。

 

少し話しがそれますが、

ひとが自分の課題に気づくためには、他者からの指摘だけでなく、

最も重要なこととして、自身の考えや感情に対し多角的な視点を持つことが必要です。

 

特に、相談しているひと自身が自分で気にしていること、

気になっていることがカギとなるのでしょう。

 

つまりそのひとにとって優先的に扱うべき問題や課題は、

本人自身が気になっているところと一致しそうなところ、

なんとなくつながりのあるところがポイントなのかもしれません。

 

事例指導の場面でいえば、

事例相談者自身が自分で気になっているところ、

事例相談者にとってなにかフラグの立ちそうなところが特に重要だということです。

 

事例指導者がそこに注意を向けられない、そこに集中できないときというのは、

指導者側が持つ自己中心的な考えにとらわれているときかもしれません。

 

指導者はより柔軟性等を高めていくためにも緩やかなゆとりあるスタンスで、

事例相談者の考えや気持ちについてゆったりと深く受け入れ、

どんな気づきにも、事例相談者にとって成長機会が得られるのだということを知っている必要もあります。

 

ひとは対話を重ねていくことで何かしらの気づきが生まれるものです。

その気づきを見逃しているのは、実は事例指導者なのかもしれません。

 

そもそも事例指導者が(ここに気づいてほしい)と考えていること自体、

事例指導プランニングが偏っていたり、

どこか一般化されていたりすることにもなるのだと感じます。

 

またそうした自己が頻繁にあらわれてくることも、

自分でわかっていることも大事なのでしょう。