本日から3日間に渡り、
横浜会場で1級キャリアコンサルティング技能検定実技(論述・面接)対策講座を開催いたします。
2024年度(第14回)1級試験受検に向けた横浜会場での対策講座は本日が初日となります。
予約をいただいた方、どうぞよろしくお願いいたします。
今朝の横浜は雲に覆われて小雨がポツポツと降り出しています。
昨日の関東の陽気とは異なり本日は過ごしやすい気候だと思います。
「学び日和」という感じでしょうか。
講座が終了する時間帯には横浜の雨もあがる予報のようです。
さて、第13回1級論述過去問について、
先日から各問を一つひとつ取り上げ、ひとつの考え方を記事にしています。
数日前から論述問題の問1と問2について書いてきましたが、
読者の方はどのように感じられているのでしょうか。
色々な考え方があると思います。
まず、ご自身の考えを土台に文字化することを何度か繰り返していただけると、
さらに気づくことも出てくるのではないかと考えます。
すでに記してきたことではありますが、大事なポイントとして、
このケース記録自体が
「事例相談者Bが事例指導を受けるためにまとめたものである」
というところです。
この前提で事例指導の実技の要点が各問に連動、盛り込まれているわけです。
直接クライエント(相談者A)と自分自身が面談をしている発想で考えてしまうと、
事例指導の実技から離れてしまいそうです。
これは2級の試験と1級の試験の異なりで、
とても興味深く面白いところにもなり、
また指導者としての思考の訓練にも欠かせない学びにもなると感じます。
今回は問3で出題された以下の問いについて考えます。
問3 相談者Aを支援するために必要なネットワークは何か。相談者Aの置かれた環境への働きかけについて関係機関や関係者との連携も考慮し、記述せよ。
第12回までのネットワークや環境に関する問いと比較して、
何が問われているのかがよりわかりやすい設問になっていると感じました。
試験を設計している先生方が設問の表現について、色々工夫されたのだと感じますがいかがでしょうか。
※昨年度(第13回)から1級論述試験問題の出題形式に大幅な変更があったため上記のように表現しています。(ご存知ない方へ念のため。)
とはいえ、
問われていることに特段変更はなかったと思います…。
最初に事例を読む際、事例相談者Bの考えやその捉え方を踏まえたうえで、
相談者Aが置かれている状況や、相談者Aに必要なキャリア形成支援を考えておくことができていれば、
「この事例において他に誰が介入する必要があるか」
「誰を巻き込むとよさそうか」
といった点も同時進行でイメージできるかと思います。
単純に、相談者Aが少しでも幸せになるためには、相談者Aを取り巻く環境、
新たにできるとよさそうな環境として、どんなものがあるといいのか、
要するに、相談者Aが成長できる、
何かを乗り越えていくために必要な周囲のサポートをイメージすればいいですね。
そして、ここで大事なことは、その周囲のサポートを得るため、生み出すためには、
キャリアコンサルタントである事例相談者Bにネットワークがないとできません。
相談者Aに対して周囲のサポートが得られるためには、
事例相談者Bがその周囲(環境)に適切な介入ができるためのネットワークがあることが重要です。
これを考えるためには、事例相談者Bの立場になって考えてみることも必要でしょう。
ハードルの高い理想を追いかけた現実離れした絵に描いた餅では意味がありません。
一般化した発想だけでは事例相談者Bの支援力を育むことに繋がり難いと思います。
論述を考える際、単に問1から問5を追いかけるのではなく、
先ず、事例相談者Bが事例指導を受けるためにまとめた事例を通し、
事例相談者Bをキャリアコンサルタントとして理解していく事例の読み取り方が重要だと思うのです。
その過程で、事例指導者(自分)の視点もわきにそえるようにおいておく。
そんな程度が前のめりにならないで、
自己の感覚をコントロールできるようにもなるのだと感じます。