今夜はオンラインで1級キャリアコンサルティング技能検定実技面接試験直前対策講座を開催します。

ご予約いただいた方、どうぞよろしくお願いいたします。

 

昨日の夜、羽田空港からなんとか福岡へ戻ってまいりました。

警報級の大雪ということで多くの便が欠航となり福岡へ戻ることができるかどうか心配もありましたが、

お昼過ぎからの便が雪対策作業等で続々と出発遅延となり、

結果、17時頃に飛行機に乗ることができたのです。

(離陸したのが18時過ぎとなり、福岡の自宅には22時頃の到着となりました。)

 

さて、今回の記事では1級のロールプレイでありがちな現象をひとつ取り上げて考えます。

 

面接訓練を観察していると事例相談者から

「どうしたらいいですか?」

「そうすればよかったんですか?」

といった他人事にもとれるような発言を繰り返す場合があります。

 

そしてその発言に対して事例指導者が、

(…どうすればよかったと、いま思われますか?)

(私はCLには会っていないのでわかりませんが…どうすればいいと考えられそうですか?)

(どうしたらいいかと考えているのですね。他になにか考えられませんか?)

といった、なんとも苦し紛れな対応をしていることがあります。

 

事例相談者のそうした態度や反応が生まれるのは、

実はその多くが事例指導者の態度や質問自体がきっかけになっているのかもしれません。

 

「どうすればよかったのか」

これを事例指導者に向けて発する場合、

それを自分事として振り返り自分の中で考えていく場になっていないことがあります。

 

例えば、できなかったことを自覚できていなければ、

「どうしたらよかったのか」

といくら考えてみても質のよい振り返りにはなり難いでしょう。

 

そもそも「どうすればよかったのか」と考えたところで、

事例相談者が担当したクライエント自身がどうして欲しかったのかが掴めていなければ、

事例指導の場で事例指導者に答えを求めてもわかるわけがないはずです。

元々、クライエントはキャリアコンサルタントになにかをしてほしいわけでもないのかもしれません。

 

なぜこのような他人事のようなことになるのか。

 

事例指導者の態度がそのまま描写されているともいえるのかも。

(次はなにをきいたらいいか…)

といったことを事例指導者が迷いながら面接をしていたとすれば、

そのような状態になりやすい感じもします。

 

特に、事例相談者と事例指導者との関係性に大きなポイントがあるように思います。

事例指導者の態度が相当な影響を生み出しているということです。

事例相談者が事例指導者とのかかわりの中でセルフモニタリングしていく感覚が生まれ、

自己を照らせる状態になっていく関係性ができていけば、

「どうしたらよかったですかね?」

と他人事にはなりません。

 

それは事例指導の面接過程において、

やはり事例相談者のアドバンテージのような部分を真に共有できていく時間が大切であり、

問題点ばかりにフォーカスしたようなかかわりでは、

どこか攻められているような感覚が生まれ、それなりの防衛が生じ、

「じゃあ、どうすればよかったんですか?」

といった感じの気分にもなるのでしょう。

 

事例相談者との関係性のうえでケースが抱えられていくわけで、

事例指導者が事例相談者のケースをどうのこうのと考えたところで、

事例指導の面接時間が苦しくなるだけかもしれません。