今夜はオンラインでCVCLAB主催1級キャリアコンサルティング技能検定実技面接試験対策講座を開催いたします。

対面型とオンラインでは講座内容が異なりオンラインのよさも色々あると思います。

福岡、大阪、横浜での対面型講座にご参加いただいた一部の方にも今夜の講座を受講いただく予定です。

皆様にお会いできることを楽しみにしています。

 

1級キャリアコンサルティング技能検定実技面接試験に向け、

いよいよ受検準備も追い込みの時期になっています。

緊張や焦り、不安などから気付かぬストレスがかかっている方もいらっしゃるかもしれません。

何はともあれ質のよい睡眠が得られるように心がけてほしいと思います。

 

そして質のよい…というと、

プレッシャーになってしまうこともあるかもしれません。

そうした状態の時は、

まぁ、とにかく寝ましょう…といった感じでしょうか。

 

事例指導もキャリアコンサルティングもご自身の心身が不健康だったりすると、

事例相談者や相談者にもネガティブに伝わっていくもので面接の質が低下することがあります。

言わずもがな健康第一ですね。

 

1級受検に向けたロールプレイ訓練を観察していてのよく起こる現象のひとつに、

事例相談者と事例指導者との関係性がダイナミックに悪化するということがあります。

 

この原因の共通していえることに事例指導者の言葉遣いがあると思います。

 

〇〇って言ってたじゃないですか?

〇〇って言ってましたよね?

という感じ。

仮にこれらを柔らかく表現したとしても大して変わりません。

 

事例指導者の中で構成されてきた何か認識みたいなものを崩されたくないのか、

(ええっ!?違うの?)

といった具合に事例相談者を追い詰めていくような質問をしているケースがあります。

勿論、事例指導者はそんなつもりは全くないのですが、

自分の認識等を大事にしたくなる状態にあるのかもしれません。

 

例えば、

事例相談者が少し矛盾したことを言ったとしましょう。

 

事例指導者はその矛盾(自分の認識とのズレ等)に我慢することができず、

事例相談者に向かって

(先ほど、クライエントが〇〇と言った…とおっしゃってましたよね?)

というニュアンスで質問をする。

 

これは事例相談者にとってみれば、

封じ込みに近い確認を受けているようになることがあります。

よってさらに抵抗したくもなるでしょう。

 

本来、事例相談者との円滑な共同作業を築くことが大切な場であると思うのですが、

事例指導者として不協和を感じながらも鎮静化への対応をせず、

(さっきはこう言いましたよね。)

(ここにはこう書いてありますけど。)

という感じで打ち返してしまっている状態。

 

まさに食い違いをエスカレートさせている行為なのです。

 

そして事例相談者の反応や態度、かえってくる言葉に対してさらに情動が高まり、

事例指導者自身の考えや気持ちの収まりが悪いためか、

この行為が幾度か繰り返されることもあります。

これでは事例相談者の成長を願ったかかわりにはほど遠い面接になってしまいそうです。

 

事例指導のロールプレイを観察していて、

大なり小なりこのような現象が起きている面接が多い感じがします。

おそらく試験本番においてもそうした場面が多いのではないでしょうか。

 

読者の皆様はこうした場面でどのように考えるでしょうか。

 

このようなロールプレイが終わってからの事例指導者(受検者)の振り返りには、

モヤモヤしたものが引きずって口頭試問にも悪循環が生まれそうです。

その現象について事例相談者役の責任にしようとしているケースもあります。

 

どちらが悪いとかいいとかというお話しではありません。

 

少なくとも事例指導者の中で起こっていることが二人の面接に影響を与えているわけで、

それは最初からの場合もあれば、面接のプロセスを経ていきながらの場合もあります。

 

いずれにせよ、事例指導者のかかわり方に大きなポイントがあると観ています。

 

鎮静化させていく対応をするのは事例指導者が食い違いや不協和に気がついたとき。

 

事例相談者の言葉や視点を遮ることなく真のON(またはYES)が得られるまで、

事例指導者の考えや視点、その価値観等をわきに置いておくことも大切なのです。

 

事例相談者の話の変化や矛盾も含め、

その全てを受容しながら理解に努めてみることが事例相談者にとってロールモデルとなることもあります。

 

聞き返すスキルはこうした場面で何度もトレーニングを重ねることが必要なのでしょう。

カウンセリングアプローチの実践訓練の積み重ねで相応に改善すると言われています。

聞き返すことを何度も重ねていくことが緩やかで善き相互理解を生み出す体験になるのかもしれません。