本日は対面型講座を横浜で開催いたします。
1月のCVCLAB対面型講座プログラムは本日が最終日。
横浜市内のお天気は晴れの予報で昨日よりもお昼間は過ごしやすい一日になるようです。
講座にご参加いただける方は、会場までお気をつけてお越し願います。
さて、1級キャリアコンサルティング技能検定における事例指導の実技面接(ロールプレイ)試験では、
受検者が事例指導者として事例相談者から事例記録を預かり、また事例の説明(報告)を受けます。
事例指導の実践的な訓練等で散見されることのひとつの現象に、
事例指導者(受検者)が事例相談者のお話しを聞きながら事例の「事実」ばかりを確認していることがあります。
もしかすると事例指導者にとっては、事実、論拠、意見といった要素を整理していく過程としての事実確認なのかもしれません。
ここで考えることなのですが、
「事実」というものは事象に過ぎないとも言えます。
事例指導者が「事実」にとらわれすぎてしまうことで、
事例相談者まで巻き込んでしまったり事例指導者がマウントを取っているような関係性にもなり得ます。
「事実」以上に「真実」という視点で感じられる、
把握していくことがとても大切なことだと現場で考えることがあります。
「真実」という視点からみると、
例え「事実」がそうであったとしても、
その人にとっての偽りのない「真実」がそこにあります。
それは事例相談者だったり、相談者の「事実」とは異なる、
その人がもつ固有の観念みたいなものが含まれます。
わざわざ「事実」を確認することよりも、
そのひとへ焦点化していくことで、事柄以上に大切なものが浮かび上がってきます。
キャリアコンサルタントにも一定数の割合で、
物事を明確にするためにも「事実」確認をし、
頭で「事実」と解釈等を分けようとする傾向があるのかもしれません。
それが結果として詰問のようなトーンを相手に発してしまう。
相手に圧迫感を感じさせていることも多いように感じます。
事例指導の面接実践や1級面接試験(ロールプレイ)において、
ケースから「事実」を明らかにする必要はあまりないように考えます。
それよりも事例相談者の語りからそのひとにとっての「真実」を感じ、
「キャリアコンサルタントとしての事例相談者」
から離れないことが何よりも大切なことではないかと思います。
事例指導者自身がケースに入り「事実」を確認したところで、
目の前の人の育成的なかかわりにつながり難いのではないかと考えます。