例年、この時期になると、

1級キャリアコンサルティング技能検定実技面接試験に向けて、

あれこれ考え込んでしまうことがあるかもしれません。

 

一年に一度の試験ですし、なんとしても合格したいという気持ちが強まる中、

同時に緊張感と不安、何か確信が持てず自信のなさが高まってくるものだと思います。

 

「相手に合わせていかなければならない」

「〇〇というと抵抗されてしまう」

「いつもこうなってしまう」

 

あれこれと自分を追い込み、いろんな制約を課してしまって、

かえって自分を窮屈にしてしまっているのかも。

 

初めてお会いする事例相談者と、

いかに普段通り(支援諸活動等での普段通り)の態度とテンションで、

前のめりにならず、穏やかで緩やかに、

そして真剣にお相手に集中して理解を深めていくかが大切なことだと思います。

気持ちの余裕を保ちたいもの。

 

それから、事例指導の面接はクライエントとの面談ではありません。

専門家同士として、それぞれでの距離感を踏まえ、事例相談者と向き合いたいものです。

 

一例ですが、

事例相談者の極端なパーソナリティー等を勝手にイメージし、その反応等を意識し過ぎて、

腫れ物に触るような態度になることや、

そこからくるぎこちなさはさらに悪循環を生みます。

難解なことを考えず普通に話し合いたいもの。

 

実は自分自身が難しくしているのかもしれません。

 

お相手はキャリアコンサルタントであり、

自分のケースを振り返り真剣に相談したいと考えているひとなのです。

※仮に、そうでないひとがいたとしても、こちらの態度が重要だと考えます。

お相手がどのような人柄であったとしても、

30分間一貫して目の前の事例相談者を理解しようとする「真の態度」を保つことができることが一番のテーマだと考えます。

 

自分の紹介をどうしようとか、何分間話そうとか、どう問いかけようとか、

どうすればいいのだろうとか…

そのように自分自身の面接のやり方等に意識が強く向いているうちは、

事例相談者に集中できる状態とはいえないのかもしれません。

 

事例指導者が色々考え過ぎないことが、

事例相談者にとって、よりよい学びの場になることにつながる気がします。

 

試験も近いですし、なによりも心身の健康が一番大事です。

 

この試験について独善的ともとれる解釈等で発せられている話題などにとらわれず、

キャリア形成支援者としてのご自身と直感的なものを大切にして、

充実した学びの時間をつくってほしいと思います。