先ほど福岡でオフィスワークを終えこれから大阪へ飛行機で飛びます。


明日は大阪で1級キャリアコンサルティング技能検定の論述試験直前対策講座です。

そして明後日は横浜にて同じく講座を開催。

各地で受講者様とお会いできることが楽しみです。


明日、明後日と講座を受講いただける方、

どうぞよろしくお願いいたします。


さて、先日から引き続き、

論述試験に関する実践的なひとつの考え方を記事にしていきます。

読者の皆様もご一緒にご検討いただけたらと思います。

今回は「④事例相談者の特徴(強み・弱み)から考えられる問題点や課題は何か」といった記事テーマで考えてみます。


いろんな考え方があるのだと思います。

その中でも私が現場で常に心がけていることは他者の弱みや不出来なところよりも、

その人に備わっている持ち味やその特徴、

強みなどにフォーカスする方がその人を主体にした育成的な支援に役に立つと考えています。

勿論、できていないところや弱みなどから目を背けるということではないので、

そこは勘違いしないように読んでいただけたらと思います。


そもそも相手も自分もOKという立場でみるとわかるのですが、

ひとのことを(できてないなぁ…)と気になるということ自体、

それはそのように評価している自分がその人よりできているから…

仮にできていないとしてもそこが少なくとも気になるからだと考えます。


つまり自分が相手よりもみえている、

ないしはできているということにもなります。

これはその評価している方がもつ強みですよね。

相手ができてないのではなく、

あなたが人よりそれができている、

少なくともそれを大切にしている、

気になるということでしょう。


こうした視点から事例を読んでみると面白いですよね。


前回までブログ記事で書いてきたように、

事例相談者が相談者のことをどのように捉えているのかがわかれば、

それは事例相談者自身の強みとして読み取ることができるのです。

相談者ができていないのではなく、

事例相談者がキャリアコンサルタントとしてできているところ、みえているところなのでしょう。

例えば、だからこそ相談者にアドバイスや助言をしたくなるのかもしれませんね。


このように事例相談者が無意識的にも感じている強みや特徴、善い意味でのこだわりや持ち味が表現されているところから、

事例相談者の専門家としての課題を見つけ出していくことが効果的な成長支援プランの策定につながることがあるのです。


特に私たちは自分の専門分野や知っていることを支援にどう活かすか…

といった視点を持ちやすい傾向があると思います。

実はそれが邪念だったりもするかもしれませんね。

これでは空中戦が始まって相手の気にしている問題が問題のまま変容できずに苦しみます。


事例指導者視点というどこか正しい答えのような感覚が宿っているうちは、

相手のことよりも自分の枠組みの中にある答えに当てはめようとしているだけになるかもしれません。


問題や課題の答えを求めていくのではなく、

いかに事例相談者がやりたかった相談者支援をより善いものにしていくため、

共に探していく態度や姿勢が論述にも大切なのだと実感しています。

このくらいの考えをもつことで、

事例の掴み方にもなにげに柔軟性が発揮され、

単に羅列に終わらない文字表現が自然にできるようになっていくのかもしれません。


事例指導者視点が正しいわけではなく、

そして事例指導者が解決することができるわけではない、結局無力なのだということをわかっていることが、

相手を真にわかろうとする態度につながるようにも考えます。